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朝日・毎日の両紙31日の社説は、自民党など野党が内閣不信任案を提出することを牽制して、今国会がやるべきことは、不信任案提出による政局の混乱ではなく、震災対応に専念すべきだと言っている。「急流で馬を乗り換えるな」ということだろう。そして、菅首相に代わって誰が首相に就き、どんな政権を目指すのか明らかにしないで、政権交代を言うのは無責任だという。尤もらしい見解で世論誘導をしている。
菅内閣の震災対応が、被災者はもちろん多くの国民が納得するもであったなら、誰も政権交代を言うはずがない。だが、国民の約7割が、政府の震災対応が悪いと評価している。それはそうだ。東北新幹線は50日後には全線開通。高速道路は2週間も経たない内に復旧した。震災発生から間もなく3ヶ月が経過する。それなのに今以て、東北3県には、約10万人が避難所で生活している。
これは何を意味するか。やることが決まっていること、或いは政府と関係ない分野では、震災からの復旧は速やかに進んでいる。それに対し、仮設住宅、瓦礫の処理に象徴されるように、政府が主導しなければならない分野での対応は遅遅として進んでいないのだ。中でも全く先の見通しが立たないのが、原発事故の収束である。つまり、菅内閣が機能していないのである。だから「馬を乗り換えろ」と言うのである。
菅首相では復旧も復興も進まない。その最大の理由は、菅首相に指導力が無いからである。上に立つ者は「成功は部下の功」そして責任は全て取るものだ。阪神大震災の時、村山首相は「責任は全て自分が取る」と言って、震災後3日目に小里貞利氏を地震担当大臣に任命し、現地で陣頭指揮を執らせた。処が、菅首相は「成功は全て自分の手柄、失敗は全て他人の責任」なのである。これでは人が動くはずがない。
その象徴的な出来事が、福島原発1号機への「海水注入」である。当時、廃炉を意味する海水注入を躊躇する東電に対し、強制的に指示したのは菅首相として語られた。
だが、蓋を開けてみれば、海水注入を決断したのは東電であった。その前のベントもそうである。ベントを躊躇する東電に対し、首相がベントを指示したと喧伝された。だが、これも全くの「嘘」だった。
これだけではない。菅首相は、国民の命を守るより、自らの安全を第一にした。本紙「オリーブの声」でも再三再四指摘しているSPEEDI(放射性物質拡散予想図)のデーター隠蔽である。その結果、福島第1原発から北西20キロ以遠の住民が、長期にわたり放射能に汚染された。一方、自らは、福島原発視察に当たり、このデーターを利用し、風上の陸側から迂回して離着陸した。(週刊ポスト6月10日号より)
このように「事実を曲げる」「事実を隠蔽する」に加えて、その「左翼独裁的手法」である。その典型が先のサミットでの一千万戸の屋根にソーラーパネルであり、遡ればTPP加入、参院選での消費税増税の絶叫である。しかもそれが、政治理念に基づくものではないから、風見鶏のようにその場に迎合的で、しかも突発的なのである。北朝鮮の金正日氏も真っ青になる。そのような首相を国民が信頼する訳がない。
確かに、内閣が総辞職し次の首相が決まるまで数日の間、目に見える政治的空白が生じる。だが、参院選の敗北による「衆参ねじれ現象」の中、菅首相の「責任逃れ・責任転嫁」的発言、陰湿な「左翼内ゲバ」体質、原発事故での「情報隠蔽」などから、与野党との間に信頼関係を構築することは事実上不可能に陥ってしまった。これでは法律は一つも決まらない。即ち、菅内閣の存在自体が政治的空白になったのである。
また、後継首相に誰が就くのか。それを明らかにしないで政権交代を言うのは無責任だと言うが、首相が居座る現実を前にして、具体的に名前を挙げるなど有り得ない。それこそ政局の愚である。不信任案を提出する野党・自民党は、谷垣総裁を指名し選挙管理内閣を組閣、解散総選挙を目論む。だが、今、総選挙が出来るのか。つまり両紙の言う「後継を決めないで云々」は、それ自体が無責任を隠す言葉なのである。
http://www.olive-x.com/news_30/newsdisp.php?n=109664
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