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菅の不信任案だが、今のままでは否決されるだろう。あまりに動きが早く出すぎている。いくらでも目眩ましの対応を打てる。
例えば:
これから、小沢氏との会談の後、小沢氏の復権を急に発表する。協力を要請したのに断った小沢氏に責任を押しつける魂胆だ。
さらには、急に原発の深刻な状況を公開し、その対応策を「国民の皆様に重大なお知らせがあります。」といって発表する。
また、急に文科省の役人を生け贄にして、20ミリシーベルトの地域からの避難を宣言する。
もっと、奇策を打って、来るかも知れない。こういう点については、狡猾な人間だから何もしないと言うことはないだろう。
そして、さらに不信任案に不利なのは、民主党の基本的な構造である。菅がへまをして支持率が下がれば下がるほど菅を引きずり下ろすことができないという状況になっている。人気がそこそこあれば、民主党議員も覚悟ができるだろうが。菅が嫌われれば、嫌われるほど、菅の権力基盤が強まるというおかしなことになっている。現状で、解散で脅せば、民主党議員はほとんど腰が引けてしまうだろう。チキンレースなのだが、こういう場合は狂人の方が強い。
菅を刺すためなら自分はどうなってもよいなどと言う民主党議員は、不信任案を可決するほど多くないだろう。もし否決されたときの後の粛正を考えるとなおさらである。
以上のように、不信任案は否決される可能性が強い。成立させるためには、菅の決定的なスキャンダルを暴くか、民主党議員が不信任案に賛成しても選挙になったときに生き残れるという判断ができる材料が必要だが、あと数日でそんなものが出てくる状況にない。
反対に、菅に上記のような目眩ましをかまされ腰砕けに終わり、否決されるだろう。もしかしたら、不信任案の提出もできないまま終わってしまうかもしれない。
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