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【松本浩史の政界走り書き】星雲状態の「ポスト菅」 首相の高笑いが聞こえる
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110529/plc11052918010006-n1.htm
2011.5.29 18:00 産経新聞
小沢一郎元代表に近いグループのみならず、もはや菅直人首相の支持勢力にまでも「菅降ろし」がくすぶり続けているのに、どうして首相はその座にとどまっていられるのか。早い話が首相ポストをうかがう有力な後継者の顔がまったくもってみえないという、人材不足このうえないお寒い党内事情に尽きる。
民主党にとっては、さらに辛いことに、首相が党・政権運営でふがいなさを露呈すればするほど、かような事情がことさら浮き彫りになり、党支持率の低迷に結びつく負のスパイラルにはまっていることだ。抜け出す術さえ見当たらず、政治に閉(へい)塞(そく)感をもたらしているのだから、事態は深刻化するばかりなのだ。
「菅降ろし」の動きは広がっているのに、いずれの仕掛けも決め手を欠いて、結局は、ズルズルと菅政権が続いていく最悪のシナリオが現実味を帯びているようだ。
民主党内でささやかれている「ポスト菅」に浮上している国会議員を列挙すると、おおよそ以下のような人物ではないか。
【首相支持派】
前原誠司前外相、玄葉光一郎政策調査会長、野田佳彦財務相、枝野幸男官房長官、仙谷由人官房副長官ら
【反菅勢力】
鹿野道彦農水相、原口一博前総務相、田中真紀子元外相ら
【中間派】
樽床伸二元国対委員長ら
例えば、野田、枝野、仙谷3氏については、重要閣僚として菅政権をど真ん中で支えているわけだから、「菅政治の踏襲」が受け入れられる政治状況にでもならない限り、政治的には無理だろう。玄葉氏に対しては、「まだ若いので政治経験がない。もう少しもまれないと」(幹部)との空気が大勢である。
前原氏は、ことあらためて言うまでもなく、外国人からの献金問題で外相辞任をしてからまだ日が浅く、名乗りを上げても果たしてどこまで支持を集められるか未知数だ。
鹿野、田中両氏は、反菅勢力を一本化できるかさえもが疑問視されている。原口氏は、31日に立ち上げる自身の勉強会「日本維新・V・デモクラッツ」の参加議員が思うように集まっていないというから、さしたる存在感はない。
民主、自民両党の若手・中堅議員による超党派議連を立ち上げた樽床氏にも、「『派閥ごっこ』の『ごっこ』もできてない」(別の幹部)と冷めた評価が強いのが実情だ。
党内を見渡す限り、「ポスト菅」に名を連ねる議員は、どれも帯に短したすきに長しで、星雲状態の極みにあるとなれば、首相の心境たるや、想像するに難くない。
昨年の参院選で惨敗し、先の統一地方選で伸び悩んでも責任をとることなく、前原氏と同様、外国人からの献金が発覚しても、国民への説明をしなくても、居座っていられる−という、邪な思念が脳裏を占めていても致し方あるまい。
このようにも考えているであろう。党内から、自発的辞任を求める声が出ても、「ポスト菅」として、党内はもちろん、国民からの認知を受けている議員がいないのだから、「反菅」勢力はまとまらず、「菅降ろし」は大きな流れにならない。だから、真剣に耳を傾けている風を装っていればよろしい、と。
実際に先だって話す機会を持ったとある「反菅」勢力の中堅も、このジレンマを認めたうえで、「首相を降ろすことでは足並みがそろっても、「担ぐ御(み)輿(こし)」の話題になると、微妙に温度差がでる」とこぼすのだ。
自民党など野党が提出する衆院不信任決議案で退陣を迫る手段はどうか。この中堅によれば、野党に同調する70〜80人の議員は確保しているそうで、可決させることに並々ならぬ自信をみせていた。
そこで次のような質問をしてみた。「離党して『小沢新党』を結成する腹ですか」と。不信任案に賛成すれば、離党−新党は自明の流れであり、そうでなければ国民に理解されまい。その際、名古屋市の河村たかし市長や、樽床氏らの超党派議連と連携できるかどうかが最大のポイントになる。
つまりは、政界再編の道筋をどこまで描いているのかという含意を込めた質問なのである。ところが、答えは「皆目見当がつかない」「そのときになってみて」ということであり、これまでのお付き合いから、平気で嘘をついたり、その場しのぎのカムフラージュをする政治家ではないと確信しているだけに、大それた仕掛けなど本当にないのだと感じた。
首相とすれば、隔靴掻痒の感が色濃く出ている「反菅」勢力の動きを横目に、6月22日が会期末の通常国会を延長せずに閉じ、次期臨時国会で平成23年度第2次補正予算案の処理を終えれば、息つく間もなく24年度本予算の編成が視野に入ってくる。
かくして、日本の政治は形容すべからざるの深い闇でもがきつづけるのである。
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