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流言飛語を垂れ流した政府・マスコミは責任を取れ
http://moriyama-law.cocolog-nifty.com/machiben/2011/05/post-c21f.html
今となっては、まるでマンガである。
海外メディアがメルトダウンやレベル7の可能性を報じていたとき、日本人は、自衛隊やハイパーレスキュー隊の決死の活動をかたずを飲んで見守っていた。
燃料棒の過半は水中にあることを信じて疑わなかった。
レベル7なんてとんでもないと思っていた。
何のことはない。
その頃にはすっかり、メルトダウンしてしまっていて、放出された放射能はレベル7に達していたのである。
メルトダウンやレベル7の可能性に触れていた小出裕章氏らは、完全に異端で、まさに流言飛語の権化扱いであった。
見事に、全国民が(ごくごく一部を除き)、完全に東電、政府、マスコミに騙され、決死の活動に酔っていたのである。
IAEAが来る、いよいよ情報隠蔽体質が問題にされるということで、慌てて、とっくにメルトダウンしていましたということをようやく明らかにした。
IAEAに、「メルトダウンしているじゃないか」と言われては、立つ瀬がないものね。
この間、菅政権は、庶民がネットで流す流言飛語には、警察が削除要請できるようにしてしまった。
流言飛語を垂れ流していた政府やマスコミは、この落とし前をどう付けるのか。
政府はこれほど大規模な流言飛語を流し続けていたのだから、当然に国民は政府自体の削除を要請できることができるだろう。
国難だから政府を代えるなは理屈にならない。
何の役にも多立たなかった流言飛語のもとを絶つのは当然だろう。
折しも小沢一郎氏が、ウォールストリートジャーナル紙のインタビューに答えている。
海外の目も、菅政権はもういい加減にしろということだろう。
問題はマスコミだ。
表現の自由と関係するから、削除要請には慎重でなければならない。
まずなすべきは、政府発表に「専門家」のお墨付きを与えてまでなした垂れ流し報道に対する明確な謝罪である。
他の局のコマーシャル枠も使って、欠陥品を販売したメーカーと同様に繰り返し謝罪報道を流して欲しい。
次は、検証報道だろうか。
その際、四角四面で見るのも退屈な番組にしてはならない。
判明した事実と比較して、その当時、何を報道し、論じていたかを、自分たちの馬鹿らしさをクローズアップする、できるだけ面白おかしい構成にして欲しい。
馬鹿馬鹿しさを笑える視聴率の取れる番組にしてほしい。
自らの愚かさをしっかりと国民に伝える報道にして欲しいものだ。
さて、それにしても、このところ原発の現状に関する報道は、少ない。
想定外の深刻な事態が進行しているというシグナルである。
この間のマスコミ報道と言えば、僕の気づいた範囲では次の程度である。
アレバ社の汚水処理費用が、40兆円ではなく、数千億円に止まるという事実が公表された。
如何にも金額の確定が遅い。
画期的で処理速度がアレバ社より20倍速い汚染処理技術を僅か1か月で開発した金沢大学は、取引材料にされたのだろう。
なぜ金沢大学の技術を採用しなかったのか、報道では全く理由に触れていない。
後は、汚染水貯蔵施設がまたもや水漏れしていることが報道されたくらいだ。
メルトダウン判明後の対策は新たな冷却水循環方式が一時期、報道されたものの、その後は全く報道されていない。
格納容器の底に原子燃料は溜まっていると国民は信じ込まされている。
水がないのに、格納容器(厚さ3センチ)の底が健全である保障はないと小出裕章氏は洞察している。
溶けたウランは格納容器を突き抜け、今は、おそらくコンクリートの床に到達しているだろうという。
コンクリートの床は、格納容器以上に溶けやすいから、ウランはそのまま地下に染みこんでいくと言う。
これを前提として、地下水の汚染の拡大を防ぐ対策を立てるべきだと小出氏は主張する。
最も心配される水蒸気爆発は起きないだろうと付け加えて安心もさせてくれている。
(以上、「たね蒔きジャーナル」5月25日)
さらに、恐ろしいのは、使用済み核燃料プールの破損がひどく水漏れしている4号機をどうするのかだろう。半永久的に注水し続けてアレバ社を儲けさせるしか方法はないのだろうか。
東電がこのところ、対策に口をつぐんでいるのも、いずれについても明確な対策が立てられないからだろう。
この間、小出氏は、メディアで入手できるごく限られた情報だけで、原発の現状に対して、他のメディアとは全く異なる適確な分析をおこなってきた。
東電も、もういい加減に、メンツにこだわらず、小出氏に全てのデータを明らかにして、対策チームに加えるべきだろう。
もう、茶番劇にはうんざりである。
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