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2011年5月26日 (木)
震災発生から二月半いま何よりも求められること
大震災発生から2ヵ月半の時間が経過した。被災地および原発事故被害地では、いまも十万単位の住民が、極めて困難な生活を強いられている。政府の役割は国民の生命、財産、生活の保証であり、有事の際には何よりも迅速で大胆な行動が求められる。
ところが、菅政権の政策対応はあまりにも遅い。その最大の理由は、菅政権の政策運営が財務省に支配されているからである。
財務省は今回の震災を、増税実現のチャンスとしてしか捉えていない。被災者や原発災害の被害者を全力をあげて救済するなどの考えは毛頭ない。
震災復興策が遅々として論議もされないのは、この震災復興策のなかに、増税論を埋め込むことが最大の狙いになっているからだ。
この非常時に増税論を優先することに対する風圧は強い。国民も、良識ある識者も、そして常識感覚を備えた政治家も、この点で見解は一致する。
この状況下で震災復興策の検討に入れば、増税論は横に置かれ、経済支援政策だけが論議されることになる。むろん、これが正しい道であるのだが、それでは困るというのが財務省のスタンスである。
今後、あらゆる材料を用いて、震災復興の費用を近未来の増税によって賄う案を提示し、その方向の流れができた時点で復興政策を本格論議しようと考えている。
菅直人氏は自分自身の延命しか考えておらず、財務省のこの戦略に乗ることが、自分自身の延命をもたらすものであると考え、震災復興策をまったく検討しないのである。
すでに本ブログに記述してきたように、2011年度本予算は、史上空前のデフレ予算である。その詳細は『金利・為替・株価特報』をご購読賜りたいが、かつての橋本政権、小泉政権以上の緊縮予算が執行されている。
4兆円規模の2011年度第1次補正予算が成立したが、これも、1.5兆円が本予算からの振り替え、2.5兆円が増税で手当てされる見込みのもので、景気浮揚効果は基本的にゼロである。
私は外貨準備を売却して50兆円規模の震災復興策を決定して実行するべきだと主張しているが、単年度で言えば、最低15兆円規模の財政支出の追加が急務である。
財政再建を重視していても、経済の崩壊を招けば、税収が急減し、財政収支は改善するどころか悪化してしまう。
そして、何よりいま求められていることは、国民の生命、健康、生活を支えることである。大震災によって膨大なインフラが破壊されたのである。経済の復旧、復興にお金がかかるのは当たり前なのだ。
それにもかかわらず、本格的な補正予算を早急に国会に提出しようともせず、ただひたすら消費税大増税を実現するための方策を検討するなど、国民の代表である政府の取る行動ではない、悪魔の取る行動だ。
財務省による財政再建原理主義を排除して、国民本位の、そして真にマクロ経済の変動メカニズムを理解した経済政策運営を実行しなければ、この国の悲劇は拡大するばかりである。
この意味でも菅政権には早期退場が強く求められる。政権を刷新して、国民本位の政策運営を取り戻さなければ、国民の不幸は最大化するばかりである。
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