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16日にテレビの国会中継を視聴した人は、菅首相と斑目原子力安全委員長の発言がこれまでの発言と違っていることに気づいただろうか。筆者は、17日の毎日新聞朝刊の2面の小さな囲み記事を読んで、「おかしいな」と思って調べた。その記事の見出しは【首相視察前「格納容器破損も」】と黒地に白抜きの細字なので、多くの読者は見過ごす可能性が高い。所謂、読ませたくない記事である。(以下引用)
斑目原子力委員長は16日の衆院予算委員会で、震災直後の3月12日に菅首相が福島第一原発を視察する前に「圧力を下げるベントを行わなければ、原発の格納容器が破裂する可能性がある」と首相らに進言していたことを明らかにした。西村議員が、「破裂の可能性があるのになぜ視察した」と批判したのに対し、首相は「陣頭指揮を執るには、現地関係者ときちんと会うことが重要だと考えた」と反論。枝野官房長官も16日記者会見で、「(視察中に破損するという)話はなかった」と述べた。(引用終り)
この枝野官房長官の記者会見は、斑目委員長の発言を否定したのか、肯定したのか、今一つ不明である。枝野官房長官「も」ではなく、「は」と書いてあれば否定したことになるが、「も」と書いてあるので、この記事を書いた記者は「枝野官房長官も肯定した」との趣旨の記事をデスクに送ったのではないかと、思われるのだ。
処で、班目委員長は3月28日午後の参院予算委員会で、菅首相が3月12日早朝に福島原発を視察したことについて、「首相が『原子力について少し勉強したい』ということで私が同行した」と、自民党の佐藤ゆかり氏へ答弁している。この発言を聞いていた菅首相は、この発言を否定しなかった。なお、この委員会では、首相の視察が事故の初動対策に、支障をもたらしたか、どうかが問題とされていたのだ。
遡って、3月12日の震災後最初の記者会見で、首相は原発事故について、「今朝6時から、自衛隊のヘリコプターで現地を視察してきた。まず福島第一原子力発電所を訪れ、その対処法について現地の責任者や業者と話をした」と、次いで事故状況については、「1号機などから住民には健康被害を及ぼすことがない微量な放射能が流出している」と述べただけだ。そこからは深刻な事態だとの認識は全く感じられない。
また、毎日新聞の検証記事には、@斑目委員長が、「総理、原発は大丈夫なんです。構造上爆発しません」と機内の隣で班目委員長が伝えた。A首相は官邸に戻った後、周囲に「原発は爆発しないよ」と語ったと報じられている。ベントを行わなければ、原発の格納容器が破裂する可能性がある、と進言した同じ人が、「総理、原発は大丈夫なんです。構造上爆発しません」と述べるだろうか。どちらかが「嘘」である。
さらに言えば、3月11日午後10時前の記者会見で、枝野官房長官は「現時点で、で原発はコントロールできている」と述べていた。12日午前3時過ぎの記者会見で、「原子炉格納容器の健全性を確保するため内部の圧力を放出する措置を講ずる必要があるとの判断に至ったとの報告を【東京電力】より受けました」と述べていた。なお、「内部の圧力を放出する措置」とは、ベントのことである。
これまでに首相、官房長官或いは安全委員長が原発事故に関してどのような発言していたか。マスコミの記者・デスクなら知らない訳はないだろう。そして、【ベント】実施の遅れが事態を深刻化させたことも認識しているだろう。そのことについて、官邸のスポークスマンである官房長官の記者会見の言と、国会での関係者の発言が大きく食い違っているのだ。それを、なぜ、マスコミは追及しないのだ。
菅首相も斑目委員長も、当初は原発事故をそれほど深刻だとは捉えていなかった。だからパフォーマンスで視察した。事態が深刻だとの認識があれば、11日夕刻の記者会見で「ベントを指示した」と述べていたはずだ。周囲に「原発は爆発しないよ」と語ったとは報道されないはずだ。今頃、「破裂する可能性がある」と進言したとか、「陣頭指揮を執る」などの発言が出てくる方がおかしい。即ち「嘘」と云うことだ。
菅首相も斑目原子力安全委員長も、「信」の置けない人物ということである。或いは二人とも認知症なのだろうか。
http://www.olive-x.com/news_30/newsdisp.php?n=109155
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