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2011年05月12日 2:29 pm JST
復興へ「消費増税やむなし」か
http://blogs.jp.reuters.com/blog/2011/05/12/%E5%BE%A9%E8%88%88%E3%81%B8%E3%80%8C%E6%B6%88%E8%B2%BB%E5%A2%97%E7%A8%8E%E3%82%84%E3%82%80%E3%81%AA%E3%81%97%E3%80%8D%E3%81%8B/
投稿者 伊藤武文
東日本大震災からの本格復興に向けた第2次補正予算案は20兆円に限りなく近い規模になりそうだ。
復興に限定した臨時特例国債(赤字国債)の発行は避けられず、償還財源は増税、つまりは消費税率の引き上げがやむを得ないとみられている。
被災された皆さまが1日でも早く元の安心した生活を取り戻せるような予算案を国会で成立させることを与野党ともに急いでほしい。
「復興のための国債は従来の国債と区別して管理し、その消化や償還を担保する」──民主、自民、公明3党が4月末にまとめた合意文書だ。2日成立した第1次補正予算の財源には基礎年金国庫負担引き上げ分の税外収入の流用や民主党マニフェスト予算の減額などを充て、新規の国債発行を回避した。
1次補正を大きく上回るとみられている2次補正は赤字国債発行は避けられず、市中消化こそ問題はなさそうだが、「償還を担保」するには増税が必要条件になってくる。
償還財源に関して、ある証券会社のチーフストラテジストは「増税策として法人税や所得税よりも消費税が好ましい」と話す。消費税が、1)広く薄く、全国民が負担を負う仕組みであること、2)徴税コストが低い、3)増税額に比べ、経済への負荷が相対的に小さい、4)復興後は社会保障の財源としても活用可能といった根拠による。
一方で、財源に消費税を充てることに慎重な意見として、震災後の景気の落ち込みがさらに悪化するとの見方がある。うなずける面があるが、法人税は、2011年度予算には法人実効税率の5%引き下げが予定されており、依然として未成立だが税制改正法案にはそのための措置が盛り込まれている。ここで増税となると、内外企業の設備投資や雇用意欲を冷やすことになりかねないのではないか。
また所得税は、「子ども手当」が風前の灯となりかけている状況で、年少扶養控除の廃止によって、子育て世代の課税最低限が大幅に低下しており、この環境で定率増税を実施すると、子育て世代は一段の超過負担となる。
結果的に消費税に傾かざるを得ないとの見方が強い。消費税の場合、税収が安定しており、1%の引き上げで、約2.5兆円の増収となる。法人税や所得税は過去と比較して、税の絶対額が小さく、数兆円の増税には現状の税率の2─3割引き上げが必要となり、景気動向次第の面がある。
ただ、消費税引き上げのタイミングは慎重な対応が求められる。過去の経験則からも消費税引き上げには、システム対応などのため、周知期間として、少なくとも1年以上を置いている。生鮮食料など生活必需品に対する軽減税率導入に向けた整備も必要だ。償還財源を確保することは重要だが、今後、余震や経済的被害による第2波、第3波に直面する可能性も否定できない状況にあるため、増税の実施時期にはある程度の余裕を持った対応が望まれている。
2次補正をすみやかに国会で成立させてほしい──国民の願いである。現状の方向性はそうなっておらず、2次補正の編成動向は極めて見通しづらい。政府・与党は当初、6月22日で会期末となる通常国会を延長し、6─7月ごろに今国会で処理する方針を示していた。それが、今国会への提出を見送り、8月後半に臨時国会を召集し、成立を図る方向で調整に入ったとの報道が出た。
6月末をメドにまとめる「復興構想会議」の第1次提言を反映させるには編成作業に1カ月以上かかると判断したようだ。同時期に改革案がまとめられる「税と社会保障の一体改革の成案」を踏まえた対応になるとみられている。本格編成は7月以降に先送りされそうな雰囲気にある。
さらに、2011年度予算執行を裏付ける赤字国債発行法案など関連法案の成立にメドがついていないことも大きな重しとなっている。民主党マニフェストの見直しを迫る野党の厳しい姿勢に加え、民主党内部からも菅政権に対する批判が強まっており、復興対策について、財源面を含めコンセンサスを得にくい状況となっている点も気掛かりだ。
3次補正を展望すると、国内経済の低迷による景気対策や税収の下振れに伴う赤字国債の増発の可能性も否定できない。2次補正の編成作業が遅れるということは、景気のみならず財政を悪化させる可能性が出てくる。日本国債の格下げによる信用不安などから金利に上昇圧力がかかることは絶対避けるべきシナリオとなるだろう。
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