誰もが同じように言っている事、それは菅直人政権の政権交代時の公約違反である。一番の問題は自民党と同じの官僚依存政治に戻した事であろう。一体、国民が何を期待して政権交代のために一票を投じだのか何も分かっていないようだ。特にひどいのは増税のために与謝野という元自民党の議員までも大臣にして受け入れた事だろう。これほどひどい例は自民党時代の社会党党首を首相にした事に次ぐものだ、あきれ果てたのは自分だけではないだろう。その時のマスコミの対応にも驚いたが、懲り国ではマスコミは国民のことは何も考えていない事が一層明確になった気がする。

原点に返って政権交代の意義とは何であったかを真剣に考えるべきである。戦後以来続いた自民党と官僚の一体化した官僚社会主義がこの国の発展を阻害してきたことは、もはや疑うべくもない事実である。高度経済成長で成功したかに見えた国の運営はバブルの崩壊によりあっけなく潰れ、以来30数年間低迷したままである。全体主義的な国家運営は安い人件費の状態の時には機能したかに見えたが、それが無くなった時点で何も変えようとしない硬直した政策を続けていた官僚社会主義政策が原因で、社会も産業も変革ができずに過去を引きずったままどんどん行き詰まりに向かっている。その象徴が、何十年も前から問題視されていたのに何の対策もないまま放置された少子化という国家的な大問題の放置である。人口の逆ピラミッド化はすでにボディブローのように深くこの国を傷つけているし、将来的な国の運営も困難なものにしている。その現実を無視するかのように、相も変わらず自民党、官僚、マスコミの大連合は「子ども手当」というものをばら撒きと非難し、自分たちの無策を隠そうと必死になっている。

財政問題はもっとひどい。政権交代の約束である公務員改革や天下り先などの無駄の排除や特別会計の一般会計化、地方分権などの問題を菅直人政権は全て無視し、税と社会保障の一体改革などと言う官僚の作ったシナリオに完全に乗っかって国民を欺こうとしている。どこの国が税金を国民のために使わないで増税など提案できるというのだろうか。また沖縄の基地問題も辺野古の移転に代表される米国追従政策に戻し、沖縄県民無視の政策に変更した。世界は過去の発展途上国と言われた国々の経済成長により大きく変わっているのに、日本の官僚的な考えで何も変えようとしない硬直的な政策のままでますます閉塞感を増している。一体、何のための政権交代であったのかと誰もが思うのは当たり前の酷さである。

今、東日本大震災という未曾有の危機の中、その復興に対する政策においても菅直人政権は何の政治的主導性を発揮していない。福島原発の事故についても迅速な対応もできず、他の原発のあり方の見直しもしようとせず、単なるパフォーマンスにも等しい浜岡原発の暫定的な停止の要請だけでお茶を濁そうとしている。すでに東日本の広範囲がたった一つの原発事故だけで広範囲に汚染されているのに何たる危機感のなさなのか、政治家としての資質のない事を証明した。国民の安全のために国家的な方向転換も決断できないものに国を任せるわけにはいかない。我々は政権交代の意義を再確認するためには早急な倒閣運動をする必要がある。公約違反をした政治家に政権を維持する資格は何もない、直ちに辞任要求するべきである。国を変えるために時間がかかっても、兎に角、過去から続く官僚社会主義を変えなければならない。 　

コメント
01. 2011年5月15日 09:47:45: DYgZcAEmBU その通りです。 今後民主党が選挙の時に何を言っても信用できない。 特に今の管内閣の幹部達は。 菅政権は、国民に簡単に嘘をつき、都合の悪いことは隠蔽し、現れた結果には責任をとらない最低の内閣だ。
02. 2011年5月15日 09:56:50: esmsVHFkrM まったく同感だ。 今日本を破局に追い込みつつある官僚政治は、明治維新の薩長政府に始まる。この官僚政治は、自らを「臣」と定義し、「君」である天皇に使えて「民」である国民を治めることを本義とする。もともと天皇に責任を負って国民は統治の対象としか見ていないわけだ。だから、本来的に非民主的で結局国民を駆り立てて日本をアジア太平洋戦争に導きいったんは日本を亡国させた。 日本の敗戦によってこのシステムが打倒されたかと言えば、残念ながら、そうとはならなかった。東京裁判は日本の支配層とアメリカの手打ちの儀式だったが、その本質は、軍部を生贄として日本の官僚支配体制を温存することにあった。よく東京裁判は天皇の免責だと言われるが、本質的には官僚政治の免責だ。日本の官僚政治は「君」に使えると言いながら常に天皇を利用する。東京裁判では天皇を救ったように見せかけて天皇の官僚である自らを救ったのだ。 戦後政治は、そんな戦前と同じ官僚政府が戦後の民主的改革、民主主義の諸制度を骨抜きにしていく過程だ。現行憲法にしろ、三権分立と国会の優越にしろ、独占禁止委員会や教育委員会のような独立委員会制度にしろ、司法の独立と違憲立法審査権にしろ、自分たちが勝手をやるには都合が悪い制度ばかりだ。また、それらの改革を入れさせたアメリカにしても、冷戦下日本をアジアにおけるアメリカ利権の橋頭堡としていく中で、傀儡としての日本官僚政府の価値を再評価した。アメリカの支持と指示をうけて、官僚政府の民主主義的な偽装としての自民党を保守合同により結成、自民党政党政権＝官僚政府で民主主義的諸制度を骨抜きにし、対外的にはアメリカ隷属外交、体内的には官僚政治を行ってきたわけだ。アメリカ隷属外交については、つい最近Wikileaksでアメリカ政府外交公電が公開され、外務官僚のアメリカに対する忠勤（日本に対する裏切り）ぶりが白日の下に明らかとなっている。 そしてその長年による官僚政治の挙句が、許認可制度と公益法人による官僚利権経済で日本経済の逼塞と国際競争力の低下、無意味なインフラ建設による国土の荒廃、それと裏腹の国際港湾、空港競争力の喪失、社会福祉制度の破綻と国民所得と生活レベルの低下、若年層の失業の拡大と出生率の低下、そのすべての帰結である天文学的な財政赤字、そして、馬鹿げたとしか言いようのない原子力政策の破綻と福島第一原子力発電事故、放射能汚染による国民の被曝と国土の喪失だ。 だから、日本の敵は官僚だ。官僚政府を打倒しなければ日本に明日はない。
03. 2011年5月15日 10:29:51: vOBvat76HM 政権交代しても、「変えられなかった」 が正しい表現。 政権後退すれば、それこそ「まったく変わらない」 いや、削減されていた公共事業２兆２０００億円が 一気に天下りで食いツブされる。 いま以上の悪化をもたらす。 日本は本当の正念場だ。
04. 2011年5月15日 14:14:19: WUY8wCLu96 公約違反は詐欺としか思えない。 現状はなんの罰則も無いそうですが。
05. 2011年5月15日 14:59:35: V2o8ClmL4M でも政権交代には大きな意義があった。 これによって今の日本の現状に気付いた人間がたくさん出てきたから。 今まで国民のほぼ全部がマスコミや日本の司法を絶対だと教育され、何の疑いも持たなかった。 長年誰も気付かなかった事に気付き始めた人がうまれたんです。 この流れは止められない。 未だ気付かない人は自分で考えないだけで、信念があるわけではない。 一方で気付いた人間には自分の頭で考え、もう騙されない確固たる意志がある。 少しずつ拡散し、流れを大きくしていけば、腐敗した組織を潰せるのではないでしょうか？ 主権者は国民のはずなのだから。
06. 2011年5月15日 17:09:28: BSZLL2M15c 鳩山内閣へは政権交代。 が、しかし菅が出てきたのは、政権ジャックと言うべき。 　そこんとこ、区別しなければ。
07. 2011年5月15日 22:12:24: 4YN829yqKs ＞政権交代して何も変わらないなら意味がない 何も変わらないならまだよい。 自民党の方がマシとなってしまったらお終い。 特に小沢一郎氏の政策は相当ネオコンであり、 「最悪の小沢一郎より、よりマシな安部晋三。」 は当然のこと、 「最悪の小沢一郎より、よりマシな小泉純一郎。」 と言う言葉も出現しそうだ。

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