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−今改めて思う。この国の隠れた真のリーダーは「象徴天皇」ではないのか !?−
天皇・皇后両陛下は11日、東日本大震災の被災者や福島第1原発事故で避難している、福島県内の避難所を訪問されました。今回の福島県訪問で、両陛下は大震災で大きな被害を受けた東北3県すべてに入られたことになります。
両陛下はヘリで福島市と相馬市をご訪問。特に相馬市では福島第1原発から約45kmにあり、津波被害も甚大だった沿岸の原釜・尾浜地区を訪問されました。
重機が瓦礫を撤去する音が響く中、立谷秀清市長が「146人の方の死亡が確認されています」と説明すると、両陛下は傘をたたみ、雨に濡れながら黙礼されたとのことです。
大震災犠牲者に黙礼する両陛下 (福島県相馬市 11日、共同通信社提供)
天皇・皇后両陛下は、大震災以後これまでも各地の避難所などを訪問されては、避難所生活を余儀なくされている一人一人に言葉をかけてこられました。それもおざなりにではなく、両陛下自らが腰をかがめて、避難民と同じ目線で丁寧に話しかけておられるのが強く印象に残りました。
そしてこの度は、「爆心地」から45キロという近距離地区の訪問にも関わらず、折りからの雨もものかは、雨に濡れながらの黙礼をされたのです。
四方(よも)の海みなはらからと思ふ世になど波風の立ちさわぐらむ (明治天皇御製)
奈良天平のその昔、大仏を建立した聖武天皇の妃の光明皇后は、都の場末で隔離されている癩病(ハンセン氏病)者たちの掘っ立て小屋を訪れ、顔がただれている一人の病者の膿を口で吸ってあげたと伝えられています。
私は一連の両陛下の被災地訪問から、その故事をふと思い出しました。天皇・皇后両陛下は、「国民を思う心」がことのほかお強いのだと思われるのです。
光明皇后が癩者の膿を吸い取っても完治されないと同じように、両陛下のご訪問で避難所生活民を取り巻く状況が直ちに好転することはないのでしょう。しかし両陛下の同じ目線での話しかけに、前途に一筋の光明を見出した避難民たちが多かったのではないでしょうか。
ひるがえって、今の菅政権幹部たちの被災民に対する対応はどうだったでしょうか。
菅直人総理も何度か被災地や避難所を訪問しています。しかしそれは統一地方選直前に急遽スケジュールを組むなど、政権浮揚パフォーマンスであることが見え見えです。国政の最高責任者なら、被災地・避難民救済のための具体策を携えて現地に行くべきです。しかしほとんど何もなし。被災地復興は遅れに遅れ、避難所生活はこの先いつまで続くか分からないのです。
そんな状況で行くものだから、意図を見透かしている避難民たちからは、「今さら来ても遅いよ」「何しに来た」「早く帰れ」などの非難の声が挙がるのも当然です。
3月に石巻市を訪問しようとした時は、当日の「雨」を理由に訪問中止にしています。
中には福島原発避難所訪問時のように、型どおり避難所となっている体育館を一巡りして帰ろうとしたため、「もう帰るんですか」「ここでずっと生活している私たちは見殺しですか」などと詰問され、「あのう、そのう。すみません、そんなつもりじゃなかったんですが…。すみません」とオドオドシドロモドロ。
いざという時、どこかの市役所の課長くらいの器量しか持ち合わせていないことを、テレビ画面を通して満天下にさらしてしまうお粗末さです。
大将がこうなら後の幹部は押して知るべし。
枝野幸男官房長官は福島原発避難指示地区訪問の際、ガスマスク付きの防護服で厳重に身を包み、もっぱら車に乗ったままでの巡回視察。車から降りたのはわずか5分ほどに過ぎませんでした。
原発問題で緊急事態が持ち上がるたび、枝野氏は「直ちに影響ありません」を繰り返すばかり。そこで「詐欺師でしょうか?いいえ、枝野です」とヤユされる始末です。
その枝野氏。家族をいち早くシンガポールに「国外逃亡」させたとか、させていないとか。
極めつけは岡田克也幹事長です。この御仁、連戦連敗の選挙戦の責任を取ってとうの昔に辞任していると思いきや。どっこい居直り続け、8日には福島原発から半径20キロ圏内の立ち入り禁止区域を視察したのでした。
それはそれとして。19.9キロの位置にある化学工場の社長と握手する際、手袋をしたままだったと言うのです。ちなみに社長は作業服に素手、方や大幹事長は全身をすっぽり防護服でガードした態勢です。社長に「ここは安全です」と言われても、ゴーグルを外しただけだったそうです。テメエの手袋は放射能が付着しているかも知れないのに、この無神経さ。
ジャスコの岡田一族には「レプティリアン(爬虫類人)」の血が流れているんじゃないか、と思わせられるような冷血ぶりです。
ともかく。菅直人が「6・2クーデター」によって政権を奪取して以来、野党時代には決してうかがい知れなかった、彼ら現政権幹部らの「醜悪な実像」が、次々に暴露されています。皮肉を込めて言えば、これが「政権交代した唯一の収穫」だったと言っていいのかもしれません。
(大場光太郎・記)
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