http://www.asyura2.com/11/senkyo112/msg/887.html
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なぜ、検察は立件しないのだと思わないのだろうか。陸山会事件公判での検事側証人・水谷建設前社長の証言のマスコミ報道に接して、「あらら・・これはもうシラをきれないね」とか、「詳細な証言。これを信じるなら素人でも有罪だと思うだろう」などのコメントを発している人たちのことである。この証言が事実なら、検察は何らかの罪状で小沢氏を立件・起訴したはずだと考えるのが、見識だろう。
その所得隠し金額が7億円とも20億円とも報道された水谷建設の脱税事件は、東京地検特捜部が06年から捜査し、その資金の流れを究明していた。当時の情況をネットで調べると、自民党議員がその捜査に戦々恐々としていると報道されているが、政界に流れたとされたのは、その後「嘘」だと分った佐藤栄佐久元福島県知事への偽献金だけであった。国会議員が起訴されたことは無かったようだ。
陸山会事件の第10回(4月27日)と第11回(5月10日)公判に、検事側証人として出廷した水谷建設前社長と現金授受に同席したと云う建設会社社長が、石川氏や大久保氏に現金を渡したとの証言を、マスコミは大々的に報道した。だが、弁護側の反対尋問に対する証言については、マスコミは完全にスルーした。これでは、マスコミ報道だけに接した人は「小沢氏側は1億円を受け取った」と思うことになる。
ホテルの部屋で渡したのなら信憑性は高いが、5千万円の現金を人目のつくホテルのロビーや喫茶店で渡すとは考えられない。ましてや、一面識も無い人に渡すことなど有り得ない。見識の無い者でも、常識的に考えてそう思うだろう。従って、この現金授受の証言では、石川氏と前社長との間の面識の有無が争点になる。だから、石川氏は川村氏と面識がないと言い、川村氏は石川氏に何度も挨拶したと言う。
The Journal の公判傍聴記(5月8日)によると、反対尋問で弁護側が、「石川氏とどこで何回会ったか」「議員会館以外の小沢氏事務所に行ったことがあるか」と尋ねたことが分った。これに対し証人は、「回数は覚えていない」「パーティーの席上で挨拶したことがある、議員会館の事務所でも挨拶した」「小沢氏の事務所で行ったことがあるのは議員会館のみです」と証言した。(下記URL参照)http://www.the-journal.jp/
これからだと、両者間に面識があったと思うだろう。だが、04年当時の議員会館は立て替え前で非常に狭かった事実から、川村証言の信憑性が疑わしいことになる。当時、政界の実力者たちは永田町近辺に個人事務所を構えていた。小沢氏も議員会館以外に事務所を所有しており、石川氏はそちらの事務所で仕事をすることが多かった。従って、「小沢氏の事務所で行ったことがあるのは議員会館のみです」との証言は、「回数は覚えていない」と言うほど会ったとの証言と矛盾するのである。
案の定、弁護士から「それはおかしいですね。石川は秘書時代に議員会館の事務所には常駐していませんよ。何度も会えることは無いはずです」と指摘されたのに対し、証人は「それは私は存じ上げません」と答えることしか出来なかった。この他にも、反対尋問で、信憑性に疑いのある証言が幾つか明らかになっている。
11日の朝刊各紙は、第11回公判で05年4月に川村前社長が大久保秘書に5千万円渡した時に同席したという建設会社の社長が、「(手渡した紙袋の)中にはお金が入っていると思った。茶色い紙包みのようなものが見えた」と証言したと報道した。第三者を同席させたからには、当然何かの目的があったはずだが、それを含め、この証人に対する反対尋問については、前回同様全く報道されていない。
日本の検察が堕落したのは、マスコミのこのような報道姿勢に拠るところが大きい。それだけではない。裁判官にも大きな責任がある。新旧両検事総長が「立件する証拠が無い」との趣旨の発言をした事項に関し、公判で証言を許す。そこには、郵便不正事件で明らかになった特捜検察のストーリー取調べの弊害と、それを惹起した裁判への反省が全く見られない。裁判官も税金を食らう官僚だから致し方ないのだろうか。
http://www.olive-x.com/news_30/newsdisp.php?n=108694
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