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2011年5月 8日 (日)
東電原発事故損害賠償方式決定前に天下り全廃を
政府による浜岡原子力発電所原子炉停止要請に対する中部電力の対応が遅い。また、原子力発電所の安全性確保を優先するのであれば、浜岡以外にも、一時運転を停止して安全性を確立するべき発電所がいくつも存在する。順次、適正な措置を取ることが求められる。
しかし、我々が留意すべきことは、中部電力浜岡原子力発電所運転停止の問題と、東電の電気料金値上げの論議を結び付けてはならないことだ。
東電は株式市場に上場する完全な民間会社である。事業の失敗による損失に対する責任は東電が負わねばならない。
損失額が大きく、債務超過に陥るのであれば、法的手続きによって企業再建の手続きを取る必要がある。
電力事業の公益性は大きく、電力の安定供給は必要だ。しかし、企業の経営責任を各種法的手続きによって処理をしても、破産による清算を行わない限り、電力供給を維持することは可能である。
この点を理由とする国民負担による東電救済は、一民間企業に対する対応のあり方として不正である。
政府と電力業界の間には、巨大な天下り利権を通じる癒着構造がある。電力会社本体にも多くの官僚OBが天下りして、巨大な利権を吸い取っている。周辺の独立行政法人や公益法人を含めれば、天下り利権の規模は極めて大きい。
政府は東電に対する処理策を決定する前に、電力業界関連の天下りを完全に廃止することを決定するべきである。
このような折に、政府は財務省から横浜銀行への天下り人事を決定しつつあるが、財務省も同じである。財務省にとっての最重要天下り先が日本政策投資銀行で、日本政策投資銀行は東京電力のメインバンクである。東電に対して適正な処理を行うと、日本政策投資銀行が巨大な損失を蒙ることになる。
財務省にとっての最重要天下り先である日本政策投資銀行を守ることも、東電に対する不公正な処理策立案の背景にある。
横浜銀行や西日本シティー銀行は、歴代頭取ポストを財務省に献上することによって、各種の行政上の便宜を得る選択を示してきたが、このような習慣こそ、旧弊、是正するべき因習なのである。
日本が近代国家に生まれ変わるには、
@官僚天下りを根絶すること
A政治献金を全廃すること
B対米隷属の外交姿勢を排除すること
が必要不可欠である。
東電処理においては、政官業の癒着を排し、透明性のあるスキームを提示しなければならない。東電には厳しい措置に見えるかも知れないが、これが原子力ビジネスにのめり込むことのリスクなのである。このリスクが表面化した時に、政府が国民に負担を強いて、電力会社を救済するなら、この原子力事故の教訓は絶対に活かされることがない。安易なスタンスが永続してしまうのである。
民間企業として、資本市場のルールに乗って行動が許されてきた企業である限り、失敗を生じたときも、適正に資本市場のルールに沿って処理を進めなければならない。
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