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(日刊ゲンダイ2011/5/4)
佐高信(評論家)「長州の奇兵隊を気取るスッカラ菅首相に東北の復興は任せられない」
被災地はいまだガレキの山なのに、復興で延命をもくろむスッカラ菅首相は「復興構想会議」(議長・五百旗頭真防衛大学校長)をつくり、「新しい東北を」と意気込む。彼らに何ができるのか。山形県出身で評論家の佐高信氏がバッサリ斬った。
福島を含む東北地方はかつて「白河以北一山百文」といわれ、政治から切り捨てられてきました。薩長軍と会津藩の戊辰戦争(会津戦争)がきっかけですが、私は今回の復興対策の遅れを見ていると、「第2の東北処分」じゃないかと思えてくる。なぜなら、菅首相は自ら「奇兵隊内閣」とか言って長州出身を強調しているし、小泉元首相は父親が薩摩出身。さらに安倍元首相の地元も長州です。つまり、薩長がいまだにこの国の政治を動かし、悪くしている。被災地の住民にしてみれば「テメェら本気でヤル気があるのか」と言いたいでしょう。そう思われるような動きをしているからです。
今回の震災は、明らかに「ダブル被災」です。地震・津波の「天災」に、菅首相が総理大臣だったことによる「人災」が加わった。とにかく、やることが「遅い」し、「マズイ」。そのうえ、「責任逃れ」に終始している。かつての経団連会長、故・土光敏夫さんは「会議は立ってやれ」が口ぐせだった。座る会議はダラダラして無駄が多いから、短時間で結論を出すために立ってやるのです。リーダーは出された意見を集約し、自分は責任を持って判断して動く。本来の会議とはそういうものです。
ところが、菅首相は無用の会議をいくつも立ち上げ、何も動かない。時間がかかり過ぎているし、人選にも問題がある。復興会議をまとめる議長や副議長にも学者が就きました。私は現場を知っている政治(家)というのは「生モノ」、現場を知らない学者を「干物」と考えている。震災は「生モノ中の生モノ」なのです。にもかかわらず、それを扱うトップに「干物」を充ててどうするのか。現場の被災者のことを知らないから、突然、増税とか言い出すわけです。
こうした人選を平然としてしまうところに菅首相の危機管理意識のなさが表れていると思います。本来ならば、震災直後から、「生モノ」、つまり担当の政治家に権限と責任を持たせて働かせるべきなのです。阪神大震災が起きた時、当
時の村山首相は小里貞利震災対策担当大臣に全権を委任しました。被災した岩手には小沢一郎氏、山形には加藤紘一氏がいます。この2人は国会議員としての経験も豊富で、何より土地勘があります。彼らに権限を与えて働いてもらえばいいのです。
しかし、菅首相は度量がない。だから会議をいくつもつくるのです。物事を決める会議ではなく、リーダーの責任逃れの口実のための会議では、どうしようもありません。
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