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「自民党の谷垣禎一総裁に連立を求めたのは間違いなかった。しかし、電話で『入閣してくれ』なんて、やっぱり政治経験がまだ浅い」「民主党の黄門様」として、党内で一目置かれている渡部恒三最高顧問は29日の衆院予算委員会で、菅直人首相の政治姿勢を一刀両断に切り捨てた。東日本大震災をめぐり、首相が3月19日、谷垣氏に副総理兼震災復興担当相としての入閣を電話で要請したことを取り上げ、「なってない」と言わんばかりに苦言を呈したわけだ。
実際、記者は、首相のやり口に対する自民党幹部の憤りを聞いたことがある。「失礼にもほどがある」というのだ。谷垣氏は首相との電話会談前、この幹部に電話を入れ、「私の政治手法と違うのでお断りする」との考えを伝えている。「大連立」を組むとなれば本来、政策担当者同士の基本政策をめぐる協議があって、幹事長レベルに上げ、最終的には党首会談で合意に至るのが、きれいな進め方であろう。谷垣氏とすれば、いくら「国難だから」といっても、こうした手続きを省いていたら、例えば、補正予算の財源問題のように、直ちに政権運営に綻びが出て立ち往生してしまうことへの懸念があった。
渡部氏は委員会で、冒頭の発言に続いて、首相にこんなアドバイス≠烽オてみせた。
「自民党本部の総裁室に黙って行って、谷垣氏に手をついて、『国のためです。あなたが首相になってください。私は副総理でお仕えします』と、私だったら言った。谷垣氏は断れないでしょう」「副総理でお仕えします」の下りを聞いて、渡部氏は実は、「首相の座から降りなさい」とやんわりと迫ったのかとも思ったが、前後の脈絡から察して、救国的な体制をつくるよう汗をかけ、というのが主眼だろう。
そうではあるのだが、やはり、渡部氏には公式の場で首相に退陣を迫ってほしかった。大型連休中まで使って平成23年度第1次補正予算案を審議しているうえ、2次補正まで今国会で処理すべきだとの意見は根強い。さらにはそれに続く復旧・復興策や原発対応はもちろん、スムーズな国会運営を軌道に乗のせるには、「首相退陣」が何よりも即効性があるからだ。
ところが、昨年の参院選惨敗から始まって、自身の「政治とカネ」の問題、最近では統一選でも伸び悩んだが、一切責任をとらず、首相ポストに就いていることが目的化しているようでは、一連の対策に落ち度があっても、それらしい言い訳をして政権にしがみつこうとするのは明々白々ではないか。「負けたら辞める」「国民の信頼を失えば身を引く」という迫力がまったく伝わってこない。
首相は渡部氏に対する答弁で、「謙虚さに欠けるとみられがちで、私の態度が不十分であったことをお詫び申し上げたい」と陳謝した。だが、間髪入れずこう言った。「これからそういったこと(渡部氏の指摘)も十分、気をつけながら、『政治は国民のためにある』という原点に立って、頑張り抜きたい。改めて決意を新たにさせて頂きました。どうもありがとうございました」その言はいいのだが、すでに指導力がないことを白日の下にさらし、国政を停滞させているのだから、空々しく聞こえるのである。
http://hmatsumoto.iza.ne.jp/blog/
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