http://www.asyura2.com/11/senkyo112/msg/412.html
Tweet |
【ホッと一息@北海道】信長の張り紙に「バカ市民」発言、怒声そしてケンカ…夕張市長選敗北の羽柴秀吉事務所ルポ
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110429/elc11042918010000-n1.htm
2011.4.29 18:00 産経新聞
4月24日に投開票が行われた統一地方選後半で注目の一つだった北海道夕張市長選は、30歳の元東京都職員、鈴木直道氏の当選で幕を閉じた。これまで東京都知事選や大阪府知事選など数々の選挙に立候補してきた青森県の元会社社長、羽柴秀吉氏(61)は、15回目の挑戦も実らなかった。この夜、夕張市清水沢の選挙事務所を訪ねると、羽柴氏がやけっぱちとも思える本音をぶちまけていた。(札幌支局 藤井克郎)
記者が羽柴事務所に着いたのは、まだ投票が締め切られていない午後7時すぎのことだった。後援会幹事長をはじめ20人ほどの支持者が詰めていたが、マスコミの数はテレビカメラが数台とそれほどでもない。とにかくNHKの腕章をつけた人が目立ち、支持者からも「何だ、NHKばっかりだな」との声が漏れる。
前回、夕張市が財政破綻した直後の4年前に立候補したときは、当選した藤倉肇氏に342票差の2988票で次点と大健闘した羽柴氏。今回は4人の候補者の中で最も早く出馬を表明し、一時は最有力とも目された。水資源、炭層メタンガス、石炭を活用して自主財源を確保することで雇用を促進することを訴え、組織に頼らない草の根運動を展開してきた。
対する他陣営は、東京都とのパイプをアピールする鈴木氏の応援に石原慎太郎都知事が駆けつければ、自民、公明、みんなの党の推薦を受けた元衆院議員の飯島夕雁(ゆかり)氏(46)は、片山さつき参院議員ら“小泉チルドレン”仲間を呼ぶなど、大物の招致合戦が繰り広げられた。夕張市が全国唯一の財政再生団体ということも相まって、注目の選挙となっていた。
羽柴氏の選挙事務所内を見回すと、壁にいろんな張り紙が飾られている。中でも目を引いたのは正面に貼られた1枚だ。「必勝」と大書された横に、「夕張守護代を命ずる 織田信長」と書かれている。本気で選挙に勝とうと思っているのか、理解に苦しむ。
各種団体からの推薦状のたぐいもほとんど見当たらない。唯一あったのが「生活の安定と雇用の場確保を目指す夕張青年グループ」からのものだった。
午後9時、NHKで選挙特番が始まるが、一向にマスコミの数は増えない。特番の中で羽柴事務所からの中継も行われ、狭い事務所にNHK記者のきまじめなリポートの声が響く。と、他陣営の様子を報じるテレビ画面に見慣れた記者の姿を発見。そうか、他社はみんな鈴木事務所か飯島事務所に行っているのか。ということは、羽柴氏は論外?
やがてNHKの出口調査の分析も流れ、いよいよもって羽柴氏の苦戦がわかってくると、支持者から「うー」とも「ぐー」ともつかぬ声が漏れる。
10時8分、NHKから鈴木氏当確の一報が流れた。一瞬、しーんとなった後、「あー、がっかりだ」「何で? (開票率)0パーセントなのに」「ふざけんな」と、40人ほどの支持者の間から怒声がわき上がる。騒然とした空気の中、ジャンパーにゴム長姿の羽柴氏が登場。結局、鈴木氏の3569票には遠く及ばない1440票で、3位に沈んだ。
共同インタビューに応じた羽柴氏は「雇用対策よりも医療と福祉、という関係で、選ばれたかたに票がいった。それにどこの政党の支持もなく、代表とか知事とかも来ないことで、まんずこのような結果になったと思います」と神妙に答えた後、「支持者のみなさんには申し訳ないと思っています」と頭を下げた。
だがテレビカメラがはずれると、せきを切ったように本音が飛び出した。「また逆戻りだよ。本当にバカな市民だ。市民の考え方がなっていない。そう書いてもらっていいよ」とまくし立てる。
さらに「トラの写真に負けた」と口走る。どういう意味かというと、都知事という大物の後ろ盾がついていることに、市民がだまされたのだという。
「最初からそういう人を連れてこなければ、私と互角に戦えないということです。そんなことに惑わされないだろうと思ったけど、ふたを開けてみたらこういう結果になった。手応えは100パーセントあったんだけど、トラの写真を飾られたからな。親分がついているという選挙に負けた。でもオレは自分が親分だから」
最後に4年後、また挑戦するのかと聞くと、「バカな市民には構っていられない」と、もう夕張市長選には出ないことを明言した。
この間、「ふざけんな」と独り言をつぶやく人がいるかと思えば、中年の女性はわんわん泣きじゃくる。支持者同士であわやけんかになりそうな場面もあったが、聞けば、お前が立っているから開票速報が見えない、と文句を言ったことが原因らしい。事務所内の雰囲気は最悪だ。
後援会長は「(当選した鈴木氏の)女性問題を追及する」と宣言するわ、いやはやもう何がなんだか。恐らく鈴木事務所の取材では体験できなかったであろう貴重な現場をかいま見たことは間違いないようだ。
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK112掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。