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裏金証言が“致命傷” 小沢を復興利権30兆円から排除せよ!
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20110428/plt1104281620003-n1.htm
2011.04.28 夕刊フジ
民主党の小沢一郎元代表(68)が崖っぷちに立たされた。自身の資金管理団体「陸山会」の政治資金規正法違反事件の公判で、ゼネコンの元社長が「小沢氏側に1億円の裏金を渡した」と爆弾証言したのだ。東日本大震災対応の失態から、小沢グループは菅直人首相(64)を退陣に追い込もうとボルテージを上げていたが、攻守逆転。永田町では、20兆〜30兆円ともいわれる震災復興から、小沢氏を排除する動きが加速しそうだ。
「小沢氏は菅政権の震災対応を批判しながら、復権を目指しているようだが、とんでもないことだ!」
国会で民主党政権の「政治とカネ」を徹底攻撃してきた自民党の西田昌司参院議員は27日、裏金証言を受けてこう吐き捨てた。参院で多数を握る同党の山本一太参院政審会長も「連休明けにも国会審議で本格的に取り上げたい」と追及することを表明した。
中堅ゼネコン「水谷建設」の川村尚元社長(53)が27日、東京地裁の法廷で語った裏金証言は生々しく、かつ詳細だ。
抜粋すると、(1)2003年11月、議員会館の小沢事務所で元公設第1秘書、大久保隆規被告(49)と会い、胆沢ダム(岩手県奥州市)建設工事の下請け受注を依頼(2)04年9月、議員会館で大久保被告が「工事業者決定後に5000万円ずつ」と要求(3)同年10月15日、東京・赤坂のホテルで、元私設秘書で衆院議員の石川知裕被告(37)に紙袋に入れた5000万円を手渡した(4)05年4月、同じホテルで大久保被告に、5000万円入りの紙袋をテーブル下から渡した−というもの。
川村元社長は一部マスコミに同様の説明をしていたが、ウソと分かれば偽証罪が適用される法廷で証言した意味は重い。西田氏は「元社長が証言することで得することは何もない。証言は真実だろう」と述べた。
これに対し、石川被告ら小沢氏側は一貫して裏金の受け取りを否定している。弁護側は「裏献金には具体的な証拠はなく、検察側の主張は空中楼閣だ」と猛反発している。
ただ、川村証言を裏付けるような話もある。小沢氏の元筆頭秘書だった高橋嘉信氏は昨年3月25日付の毎日新聞で、小沢氏が岩手県発注の鷹生ダム(大船渡市)工事で「天の声」を出したと証言しているのだ。
今回の、川村証言による小沢氏への打撃は計り知れない。
それでなくても、政界の“小沢アレルギー”は強かったが、自民党の閣僚経験者は「被災地復興のために『菅降ろし』を急がなければならないとしても、小沢氏らとは組めないことが一層明確となった」と語った。
自民党の谷垣禎一総裁や大島理森副総裁は、もともと、小沢氏と連携した形での倒閣には慎重派。小沢氏側近が新たな連立相手として名指しした公明党も「歩調は合わせていない」(漆原良夫国対委員長)と距離を置いている。
■宿敵凋落で喜ぶのは菅!?
民主党内でも反小沢派は多く、菅首相に近い民主党関係者は「これで、小沢氏主導の『菅降ろし』は利権狙いと見られ終息するのでは。報道機関の世論調査で、小沢氏が『首相にふさわしい政治家1位』になった直後だけに、皮肉なものだ」とほくそ笑んだ。
内閣府の試算では、東日本大震災の被害は16兆〜25兆円とされ、被災地復興には20兆〜30兆円はかかるとみられる。すでに、財源確保のため、国民全体で痛みを共有する「国債発行」や「増税」が検討され始めている。
小沢氏が地元・岩手県を中心とする東北地方に精通し、中央や地方の官僚機構に影響力があるとしても、公共事業に絡む利権疑惑が直撃した人物が、復興に関わることは許されるのか。
政治評論家の森田実氏は「推定無罪とはいえ、衆院議員という特別国家公務員で、政権を取り得る人物の元秘書が裁判にかけられ、『(小沢氏側に)1億円を渡した』と裁判で証言する人が出てきたことは軽くない。政治的、道徳的責任がある。小沢氏は権力を持とうとせず謹慎するべきだ。議員辞職して判断を待ってもいい」と語る。
宿敵の凋落で、喜ぶのは菅首相か。
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