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「uedom.com掲示板」より『「放射能をかければ、安物のお茶も玉露の味になる」 by 正力キャンペーン』を転載投稿します。
=転載開始=
投稿者:ウエダ 投稿日:2011年 4月27日(水)11時51分29秒
こんにちは、皆さん、植田です。
佐野真一の文庫版の『巨怪伝説・下』に正力松太郎が奮闘した「原発・日本導入」の話題が2章にわたって出ています。
当時の日本人は、2発の原爆を受けてから間もない時期なのに、放射能がもたらす影響については、ほとんど知りませんでした。
それで、原発推進は、もっぱら資源小国である日本への人類の技術発展の恵み、と受け止められました。
いや、今になって私がそのように書くことは、すでに「正力・原発キャンペーン」の手の内にあるのか、なんて自問されます。
正力キャンペーン「ついに太陽をとらえた」が読売新聞紙上で展開されたのは1954年でした。 あれから57年が経過しましたが、今も私は正力キャンペーンに洗脳されているのか?
だとすると、正力松太郎の「日本を原発国にしてやろう」という意気込みにはものすごいものがありました。
では、何が正力をそこまで駆り立てたのか?
佐野真一の説では、首相になりたい、と。その一念だった、ということです。
この点では、菅直人氏がその野望を実現しました。菅氏の勝ちです。新聞社の社主でなくても日本国の首相になれることを証明した人です。
私は、よもや人はそれだけの動機で、首相になろうとは思わないだろう、と考えていたのですが、つまり、首相になりたい、という動機がまずあり、そのために「政策」を探してくる、という具合に、人は首相を目指すものなのか、ここが私には疑問でした。
しかし、佐野氏の物語を見ていると、正力という人物は、どうやらそういうタイプの人間でした。というか、そういうタイプの人間として佐野氏が正力氏の伝記をつづっています。
で、正力松太郎氏の権力欲のことは置くとして、その時、彼は、原発のリスクのことをどれだけ考えていたか、です。
というと、住友電工の会長だった坂本勇氏が当時の「常識」を述べています。正力氏がおぜん立てしたイギリスへの原発視察旅行に行った人です。1954年12月のことです。
「たいへんな強行軍でしたが、みんなすごい意気込みでした。当時は原発はこわいものであるという意識など、誰にもありませんでした。安全性についての質問はまったくなく、ほとんどがコストがいくらかかるか、原料が確保できるのか、そういう質問ばかりでした。とにかく、一刻も早く原子力技術を習得して、将来の日本のエネルギー源として確保したいという気持ちで一杯でした。」『下』p.271
リスクよりも利権の方が圧倒的に上だった時期です。それが1950年代の半ばでした。
というより、坂本氏の回想によれば、リスクのことは、原発推進派の人たちにはまったく頭に登っていませんでした。
リスクどころか、放射能の効用が説かれました。
この説を主導したのが読売新聞です。
「その世論形成の先頭に立ったのが”原子力大臣”を社主にあおぐ、読売新聞だった。
昭和30年12月12日、読売は小鴨鉱山の発見に、≪鳥取のウラン鉱に国際級の折り紙≫との見出しをかかげて大々的に報じた。・・
放射能枕や放射能腹巻なるものまで売り出され、『安もののお茶でも放射能をかければ玉露のような味になり、二級酒が特級酒なみになる』などの俗説が一人歩きした。」p.287
それから55年、日本人の放射能認識は、人間の側の勝手な思い込みではない、その放射能の自然的事実に接近したか?
昨日の小出氏の発言では、「私は、こんなことを言いたくはないのですが、福島原発の周囲はこれからはもう住めなくなるでしょう」ということです。
次のサイトに出ています。
「4月26日 4号機汚染水は本当に3号機から? 小出裕章
2011年4月26日(火)、MBS(毎日放送)ラジオたね蒔きジャーナルに、京都大学原子炉実験所助教小出裕章氏が出演されました。」
http://hiroakikoide.wordpress.com/
自然界が提示する事実を、その通りに国民に知らせる政府を持つ国民は幸いです。
そうでないときは、人々は、どうするのか?
「人は、誰もが自分の生命の安全を最優先にする権利がある」、として政治哲学を構築したのがホッブスでした。「そのように考え、行動することが、権利である」と。ホッブス流の権利思想の出現です。
日本にも、このホッブスの権利思想が、学問としてではなく、現実のものとしてフィットする時代状況が到来しました。
放射能は、安もののお茶だけではなく、ホッブスの思想にも効用がある、と。
=転載終了=
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