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今の政権中枢にいる人たちのやっていることは自民党がやっていたことと一緒だ。長い自民党時代においては、政敵は野党ではなく同じ党内の派閥であった。そして政権運営はその派閥力学の上で成り立っていた。小泉首相はそれを逆手に取り、党内で自分に従わないものを「抵抗勢力」という敵に見立て、清和会以外の派閥の力を削いでしまった。
菅首相をはじめオリジナル民主党といわれる政治家のやろうとしたことも同じ構図だ。只、少し違うのは政敵と見なしたのは野党や派閥ではなく「小沢一郎」という個人であったことだ。「小沢一郎」個人を潰せば、周りの議員はついていかないだろうと思い込んでいた。岡田幹事長らの描いている「挙党一致体制」はこの延長線上にある。エリマキトカゲ安住国体委員長などの発言からも、このことを伺い知ることができる。
しかし現実は、そのようにはなっていない。いろいろな形で「小沢一郎」の排除を試みたが、実現していない。その理由については、また何れの機会に述べるが、今の民主党幹事長がやらなければいけないことは3つしかない。小沢さんに頭を下げ協力を仰ぐこと。小沢さんの「党員資格停止」を解除すること。自らが責任を取って辞任すること。である。
これができない幹事長では民主党の立て直しは不可能だ。このことは、小学生でも少し考えればわかることだ。「大震災のときに菅総理大臣を代えろといった議論はおかしいのではないか。また、補正予算案を巡って野党側と協議しているときに党内政局のようなことをやると、党の立場を弱めることになるのでやめてもらいたい」などと寝ぼけたことを言っている幹事長では、党内がまとまるわけが無い。
岡田幹事長は自分に幹事長としての力量が無いことを素直に認め辞任すべきだ。党の立場を弱めているのが、執行部の側の責任にあることが理解できないようでは、政局オンチというか、政治家としての資質の問題としか言いようが無い。菅首相に対する、被災地の首長や被災者からの「人間が信用できない」「人間としての暖かみが感じられない」という声に岡田幹事長はどう答えるのか。
国民や政界、経済界からも、菅首相の「人間性」について疑問符がつけられている。こんな危機的状況の中で、国民に信用の無い実行力も決断力も無い首相を支えることの方が「党の立場を弱める」ことにつながるのではないか。こんな幹事長が首相候補に名前が挙がること自体が日本の政治のレベルを物語っている。
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