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ホリエモンこと、堀江貴文氏の収監か確定した。
思えば、ライブドア事件の国策捜査あたりから、東京地検特捜部の不可解な国策捜査を、私たちははっきり認識するようになったのではないか、と思う。
厚生労働省の村木厚子氏に対する前田検事の調書改ざんが明らかになって、ようやく一般にもその体質が知られるようになったが、
いまさらながら、既得権益に逆らった人間ほど、小沢一郎、鈴木宗男などの政治家もそうだが、意図的に罪をつくりあげられ、マスコミとの連携プレーによって潰されるのが、この国の構図だ。
一連の福島第一原発の事故だって、こうした既得権益の腐敗がもたらした結果だともいえる。危険性を十分に認識していた佐藤前知事がやはり、国策捜査によって辞職に追い込まれたことで、老朽化した福島第一原発を、安全対策不十分なまま稼働させたのが、今回の結果だ。
そして、国民もようやく理解しはじめたのだと思う。なぜ、政府や官僚は「問題がない」と事実を隠ぺいしたがるのか。なぜ、マスコミの報道は、十分に批判をしないのか。そして、原発の利権はどういうものか。東電のマスコミへの力はどういうものか。御用学者とはなんなのか。
ようやく、この問題があって、この国の既得権益の構図がどういうものかを、おぼろげながら、国民も理解しはじめたのだと思う。
私は、政権交代を前にして、2009年3月に野党第1党の党首であった小沢一郎氏に仕掛けられた国策捜査を目にして、小沢が好きか嫌いかはさておき、この国に民主主義なんて結局はなかったのだなと恐ろしくなった。
そして、なぜ国民は、検察の暴走に象徴される官僚などの既得権益の横暴に、無関心なのか不思議でならなかった。
だが、今回、福島第一原発の事故がおきて、自分自身や家族の身に、既得権益による災害が襲いかかろうとしているのに、それでもまだ危機感を感じない人が多いことに、
「ああ。日本人は身の安全に危険がふりかかろうとしても、まだ危機感がないのだから、国策捜査の問題を正しく認識するなんて、到底、無理だろう。
単に、日本人は、『お上』の言うことに従いたい、人たちなんだろうし、それに、周りの横並びの動きに、とにかく、どこまでも合わせるだけの人たちなんだろう」
と、妙に納得もした。
ホリエモンの話だって、検察もひどいが、マスコミもひどかった。彼のことを、「金の亡者」のように、虚像をつくりあげたが、実際のホリエモンは、彼の著作や、ブログを見れば、それだけで決めつけられるような人ではなく、宇宙開発のロマンを持ち、彼なりの社会に対しての正義感もあり、奥深い人だということがよくわかるのに、である。
それでも、国民からすれば、マスコミや検察の言うとおりに、「金の亡者」と決めつけるのがほとんどなんだろう。
なんだか、一連の原発問題における世論操作とよく似た構図である。
さて、それにしても国民は、原発問題においても、いつまで、政府の言うことを鵜呑みにし続けるのだろうか。
私は、ここぞとばかりに嬉々として、積年の恨みの溜飲を下げるように、福島県民や国民の不安を煽っている一部の反原発派に与するものではない。むしろ、彼らには怒りの気持ちも半分ある。
だが、政府や東電、マスコミもひどい。そもそも今回の原発事故は当初より部分的にメルトダウンをしていることは、政府も東電も分かっていたわけで、それを重大事故ではないと、事実を過小に見せることをしてきた。
それが今やチェルノブイリと比較される規模の事故となり、今度はまるでチェルノブイリ自体も重大事故ではなかったかのように、報道のバランスをポジションを巧妙に調整はじめた。
そして、ほとんどの国民が、こういう政府やマスコミのポジションのスライドに気づかないのだ。毎度、毎度のことだが。
さて、昨日の東京新聞に、原発事故からこれまでの積算放射線量を示した地図が掲載されていた。
やはり、政府が発表する20キロ圏内避難指示にあまり意味はなく、5キロ圏でも大熊町や富岡町の放射線量はさほど高くなく、一方で、北西に位置する飯舘村は30キロ圏外であるのに高い値を示している。
結局、こういうのは分かりきっていた話だ。だが、政府や役所がやっていたのは逆の動きで、放射能の飛散予測も気象庁はデータがあったのに発表せず、ドイツやノルウェーの気象台の発表する飛散予測を私たちは最近まで頼りにするしかなかった。
そもそもだが、事故が起こった時に、外国のように半径80キロとは言わずとも、せめて40キロでも退避指示を国がやっていれば、福島県の妊婦や子どもたちは、放射能がもっとも高かった重要な一ヶ月間に避難することができたのだ。
いかに自己責任で退避しろといったって、住民には仕事もありし、近隣との関係もある。農村で村八分になるのも恐れるだろう。
国が指示を出さなければ、どうにもならない状況もあるのだ。
それを今さら避難指示を出したところで、遅すぎる。国は何をやっているのか。
だから、いずれにしても、私は菅政権に原発事故の対応、東日本大震災の復興策は無理だし、一刻も早く退陣するのが国のためだと思う。
もっといえば、子どもたちの将来に対する責任でもある。
菅政権では、もうダメなのだ。
しかし、こういうことも含めて、今、国民の間でも、どれほど危機感は共有されているのであろうか。。
「大衆の受容能力は非常に限られており、理解力は小さいが、そのかわりに忘却力は大きい。」
アドルフ=ヒトラー
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