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菅降ろしが公然化 両院議員総会求め署名活動 仙谷氏周辺にも動き
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110427/stt11042700460000-n1.htm
2011.4.27 00:44 :産経新聞
菅直人首相(民主党代表)に退陣を求める「菅降ろし」が民主党内で公然と始まった。鳩山由紀夫前首相らは26日、「震災に対応できる連立政権に向けた総調和の会」を発足させ、両院議員総会に向けた署名活動を始めた。党代表の解任動議提出が狙いだ。仙谷由人官房副長官に近い勢力も政権批判を強めており、二重三重の包囲網が首相を締め付ける。平成23年度第1次補正予算案成立後の大型連休明けにヤマ場を迎える公算が大きい。(水内茂幸)
「私は25年間バッジを着け、首相まで経験させていただいた人間だ。その結果が、これだけ多くの命を失う政治だったのかと思うといたたまれない思いだ…」
鳩山氏は、東日本大震災の悲惨さを切々と訴えた上で「国民の声が聞こえなくなっているのではないか。壁を作り、相いれないものを排除してしまう政治に堕してしまう」と語り、首相の手法を批判した。
会場となった衆院第1議員会館の会議室には、原口一博前総務相、田中真紀子元外相ら首相と距離を置く議員64人が結集した。政治評論家、森田実氏が「菅首相は最悪だ。鳩山氏に戻ってもらった方がずっといい」と語ると盛大な拍手。発起人の山岡賢次副代表は「国民の7割が菅政権に不満を持っている。このまま座して死を待つわけにいかない」と決起を促した。
この後、山岡氏は岡田克也幹事長に会い、両院議員総会の開催を求めた。岡田氏は「全国会議員の3分の1(137人)の署名があればルールだから開く」と言いながら「党内政局のようなことはやめてほしい。野党との交渉力が落ちてしまう」とクギを刺した。実際は5月21日に全国幹事長会議で形ばかりの統一地方選の総括を行い、責任論を封じ込めるつもりなのだ。
もっとも137人を超える署名が集まり、両院議員総会が開かれても首相を退陣に追い込むのは難しい。党規約に解任決議の根拠はなく、仮に可決されても代表選の条件は「党代表が欠けたとき」としか記されていない。居座りを決め込むことも十分可能となる。
小沢一郎元代表はこうした事情を見越しており、首相を退陣させるには衆院で内閣不信任案を可決するしかないと踏む。それでも山岡氏らの動きを黙認するのは、このような動きを通じて党内の不満が熟成されることが、不信任案に同調する潮流を生み出すと考えているからだといわれる。
小沢氏周辺は約50人が集団離党し、内閣不信任案の共同提出者になることも検討する。ただ、可決にはさらに約30人の造反が必要となり、他のグループとの連携は不可欠となる。
「菅降ろし」は非小沢系にも広がっている。仙谷氏に近い吉良州司、長島昭久両衆院議員は25日夜、保守系勉強会「国益を考える会」を開いた。出席議員からは執行部批判が続出し、首相を「卑(ひ)怯(きょう)者」となじる声も上がった。吉良氏は「ポスト菅」について、こう切り出した。
「あえて言えば私は仙谷さんがいい。少なくとも保守の要素がある人だ…」
◇
「震災に対応できる連立政権に向けた総調和の会」の初会合出席者
【衆院(60人)】
鳩山由紀夫(8)▽小平忠正(7)▽田中真紀子(6)▽小林興起(5)▽原口一博(5)▽山岡賢次(5)▽山田正彦(5)▽松野頼久(4)▽奥村展三(3)▽小泉俊明(3)▽小宮山泰子(3)▽神風英男(3)▽中塚一宏(3)▽樋高剛(3)▽松木謙公(3)▽松宮勲(3)▽岡島一正(2)▽古賀敬章(2)▽階猛(2)▽辻恵(2)▽橋本清仁(2)▽福田昭夫(2)▽渡辺浩一郎(2)▽相原史乃(1)▽石井章(1)▽石津政雄(1)▽石森久嗣(1)▽大谷啓(1)▽大西健介(1)▽大山昌宏(1)▽奥野総一郎(1)▽笠原多見子(1)▽加藤学(1)▽金子健一(1)▽川口浩(1)▽川島智太郎(1)▽菊池長右エ門(1)▽黒田雄(1)▽小林正枝(1)▽杉本和巳(1)▽瑞慶覧長敏(1)▽高野守(1)▽高橋英行(1)▽高松和夫(1)▽玉城デニー(1)▽中後淳(1)▽長尾敬(1)▽萩原仁(1)▽橋本勉(1)▽樋口俊一(1)▽平山泰朗(1)▽福島伸享(1)▽水野智彦(1)▽皆吉稲生(1)▽三宅雪子(1)▽三輪信昭(1)▽村上史好(1)▽山岡達丸(1)▽山口和之(1)▽渡辺義彦(1)
【参院(4人)】
田中直紀(3)▽森裕子(2)▽一川保夫(1)▽川上義博(1)
(丸数字は当選回数、敬称略)
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