http://www.asyura2.com/11/senkyo112/msg/165.html
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「今週思ったこと」をアトランダムにずらずら並べます。
一昨日の朝、朝食を食べながらテレビ朝日のワイドショーを見ていた。鳥越俊太郎らが下ろされて、他局から人気のアナウンサーを引っ張って以降、ダッチロールしている時間帯だが(テレ朝からすれば、それ以前の番組内容は本意ではなく、こういう他局と一緒のバカ番組をやりたかったということなのだろうが)、一昨日は意外にもそこそこまともなことをやっていた。
それは浜岡原発についてで、その危険性をコメンテーターが指摘していたのだが、解説に出てきた国立大学の名誉教授はグダグダと「津波についての対策を二重、三重に、、、」などとアホなことを言っている。浜岡というのは、津波の問題でなく(もちろんそれもあるが)、東海大地震の予想震源域の真上に原子炉があるということである。
そこでコメンテーターが、「とにかく浜岡は止めるべきではないか」と問うと、名誉教授は「日本の電力の三分の一は原子力で、、、」と答えた。そこで、コメンテーターが「それとこれとは別で、とにかく浜岡は止めるべきでしょう?」と再び問うと、この名誉教授はこう言った。「そういう意味では浜岡だけでなく、どこも同じように危ないわけです」「あっ、この人、本当のことを言っちゃった」と思った。ちなみに、これは私が一度だけお目にかかった故・高木仁三郎氏と同じ意見である。
東京電力や経団連の会長は、「1000年に一度の津波は想定外」をしきりに強調しているが、一方でこの連中は高レベル放射性廃棄物を万年単位で管理すると言っている。まったくのナンセンスである。つまり、原子力産業というのは、ずっと以前から「次の世代のことなど知ったことではない、ただひたすら自分たちがカネ儲けができればいい」という基本方針のもとに続いてきたのだ。
その東京電力というのは経団連会長を多く輩出し、経済界の中心会社として数々の提言を行なってきた。したがって経団連は自由主義経済を終始推進してきたわけで、何かと言えば「自己責任」を強調してきた。ところがこの「自己責任バカ」企業が起こした大事故の損害賠償をするにあたって、電力料金を値上げする案があるという。しかも、消費税を上げることも検討されているようである。
アホなことを言ってはいけない。まずは「自己責任バカ」が出せるカネをすべて吐き出させることが第一だろう。電力料金や増税はその後の話だ。
植草一秀の『知られざる真実』東電勝俣会長が原発損害賠償での経営破たん示唆
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2011/04/post-a503.html
「AERA」の「放射能がくる」という表紙は激しい批判にさらされたが、ではなぜ枝野の福島訪問は批判されないのか?
20日(水)は八木啓代さんのライブへ行ってきた。なんとゲストが郷原信郎氏である。それもトークに登場するのではなく(Sax)だというのである。これは行かなければなるまい。もっとも、その前の打ち合わせが長引いてしまったため、1部の最後に滑り込み。したがって郷原氏の演奏は最後のところしか聴けなかった(アンコールもあったが)。そして1部終了後には八木さんと郷原氏のトークがあった。↓
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これを聞いていて印象的だったのは、郷原氏が「東電という日本を代表する企業のコンプライアンスがあんなにダメだとは、衝撃だった」と言っていたことだ。ちなみに郷原氏は東電の株を1000株所持しているそうだが、コンプライアンスを指導する立場の人間の責任として、紙くずになるまで持ち続けるそうだ。つまり、あの郷原氏にしても、東京電力がここまでデタラメな企業だとは思っていなかったのである。
しかしーー。原発に反対している人であれば、誰もがそんなことはずっと前から知っていた。東電(に限らず電力会社)は、自分たちには莫大な利益をもたらすが、一般国民にとってはなんの利益ももたらさない、どころか信じられないほど大きなツケだけを押しつける原発を建設するため、建設予定地の地元の住民を分断して推進派をつくり、カネで横っ面を引っぱたく一方で反対する住民を徹底的に抑えつけてきた。
また、原発ができれば、今度は協力企業という名の下請けどころか孫請け、さらにその下請け、孫請け……から人を集め、人権もへったくれもない環境で労働させ、その人たちが被曝をすれば握りつぶすというようなことをえんえんとしてきたのだ。
そして、コスト増の要因となる安全を徹底的に軽視し、原発の危険性を指摘する人のことは歯牙にもかけなかった。もちろん保安院やら安全委員会など、電力会社の息のかかった連中、あるいは原発を推進してきた自民党も同様で、国会などで原発についての質問が出ても、誠意のかけらもない、本当にけんもほろろの答弁しかしてこなっかた。
つまり原子力を推進してきた集団というのは、コンプライアンスもへったくれもない、ただの超トンデモ集団だったのである。にもかかわらず、あの郷原氏でさえ、そういうことをまったく知らなかったという。私はここに日本のエリート層の弱さを感じるのだ。もちろん私は郷原氏を批判するつもりはまったくないし、こういう世の中になってしまったなか、ますます貴重な存在だと思っている。検察問題だけでなく、原発の問題にもどんどん切り込んで欲しい。
が、それとは別に、これだけデタラメな原子力発電がここまで長きにわたって続いてしまい、結果としてチェルノブイリと並んで人類史上最悪の大事故を起こしてしまった一つの原因として、郷原氏のみならず、多くのエリート層の認識の甘さ(弱さ)があったような気がするのだ。
で、ここからは原発の話ではないが、大阪地検の元検事・前田恒彦の証拠隠滅罪での実刑が確定した。震災と原発の衝撃があまりにも大きかったがゆえ、本来なら大ニュースであるはずの前田の件はひっそりと処理されたわけだが、これは検察にとっては予定外の幸運だっただろう(そもそも、こういう非常には、どさくさに紛れて平時だったら紛糾するような法案を通してしまうようなことをするのが、この国の官僚というものである)。
しかしながら、検察審査会へと舞台を移した前田の「特別公務員職権濫用罪」の告発については、まだなんの結論も出ていない。これまた検審(の裏にいる法務官僚)が、この非常事態に乗じて、引き延ばしを図っている可能性は十分あるだけに、今後もしっかりと対応していかなければならないと思っている。
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