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昨夜、官邸スタッフと会話していたところ、彼は菅直人首相の横暴と無能とに我慢がならない様子で、菅首相のことを何度も「クズ人間」と呼んでいました。私も橋本龍太郎首相の末期から、官邸担当として小渕、森、小泉、安倍、鳩山と計6代の首相を間近で見てきましたが、いわゆる「身内」から「クズ人間」と吐き捨てられる首相は初めて見ました。民主党議員の中にも、すでに自民党議員に対して「内閣不信任案を出してくれたら賛成する」と自分から言ってくる人が少なくないようです。菅首相とその政権の無能ぶりは、もう誰もかばいようがないレベルに達しているということでしょう。
今朝の日経新聞は政治面トップで、「復興基本法案、提出先送り 月内断念、連休明けに」という見出しの記事を掲載していました。もう震災発生から40日も立つのに、この政権は本当にもたもたしています。18日の参院予算委員会では、公明党の加藤修一氏と菅首相、枝野幸男官房長官との間で次のようなやりとりがありました。
加藤氏 ところで、平成7年に阪神淡路大震災が起きた。もちろん法律も作らないといけない。阪神淡路大震災では3本が1ヶ月以内にできた。8本が約40日で成立した。やはりこういう大問題を可及的速やかに解決するには、法律の役割は非常に大きい。民主党政権は400人を超える国会議員がいるが、議員立法、閣法含めて震災にかかわる法律は何本成立したのか
菅首相 最も重要なことは、大震災に対して、まずは瓦礫処理などを含めた復旧作業なので、そのための予算を出そうと今、作業を進めている。国会の状況はご存知のような状況だ。できれば案を作る段階から野党にも説明し理解いただきたいという努力をしている。決して何か作業していないということではなく、しっかりと予算案を作って野党に説明し今月中に提案したい。
加藤氏 改めてだが、何本成立したか。何本準備中か
枝野氏 現時点ではまだ法案として出していないが、できるだけ早く成立できるものからと準備している。
…もちろん、阪神淡路大震災のときと今回を単純に比較できるものではないでしょうが、それにしても動きが遅い。阪神淡路大震災のときは、震災発生1カ月の時点で「震災復興基本方針法案」「被災者等国税関係臨時特例法案」「災害被害者租税減免徴収猶予法一部改正案」の3本が可決されています。さらに、発生40日の時点では「被災市街地復興特別措置法案」「許可等有効期間延長緊急措置法案」「被災失業者就労促進特別措置法案」「特別財政援助法案」「平成六年度公債発行特例法案」の5本が可決されているのです。
言い訳はいろいろあるのでしょうが、政治は結果責任であり、菅政権が無能かつ有害であることは火を見るより明らかだと思います。昨日、新党改革の舛添要一代表が記者会見で述べた次の言葉は全く正しいと思う次第です。
「こういう大事な時に司令官を代えていいのかという意見もあるが、そのままの司令官だったら戦に負ける。ならば司令官を代えるべきだ」
言動から自己愛と保身、我欲と私心、責任転嫁と現実逃避しか見えない司令官が一日その地位にあることは、その分だけ国益を損なうと、そう確信せざるを得ないのです。なにせ、「クズ人間」とまで言われている人物ですから。
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