http://www.asyura2.com/11/senkyo111/msg/862.html
Tweet |
(転載開始)
◆菅内閣が急いだコンピュータ監視法案の“本当に危険な箇所”
NEWS ポストセブン 4月18日(月)7時5分配信
本誌『週刊ポスト』が前号(4月22日号)で〈翼賛大連立〉を批判した「菅・仙谷がほくそ笑む『30兆円復興利権』と『原発恩赦』」と題する記事をめぐって、「デマ騒動」が持ち上がった。記事で、菅内閣が震災のドサクサの中で「コンピュータ監視法案」を推し進めていることを指摘したところ、ネットなどで「誤報だ」と騒ぎになったのである。まず指摘されたのは、法案を〈震災のドサクサの中で閣議決定した〉と書いた箇所である。
菅内閣が同法案を閣議決定したのは震災発生当日の3月11日で、閣議は午前8時17分から開かれていた。震災発生は午後2時46分だから、〈震災のドサクサの中で閣議決定〉という記述は時系列の誤りだと指摘された。これはその通りで、本誌の間違いである。率直にお詫びしたい。だが、震災のドサクサの中で問題法案が推し進められていることに変わりはない。
なぜなら菅内閣は同法案を閣議決定すると、4月1日に国会に提出したからである。しかし、国会は3月末に予算と関連法案が成立した後、震災対応のために開店休業状態にある。重要法案の多くが、今国会での審議を断念して提出が見送られるなかで、コンピュータ監視法案の扱いは明らかに特異で、前号執筆時点で、この法案の扱いが永田町で物議をかもしていた。
問題は法案の中身だ。ネットでは、「閣議決定」の部分だけでなく、法案そのものが「ウイルス作成を禁じるもので、ネット監視の内容ではない」と、本誌報道を批判する声が多かった。確かに政府は「ウイルス防止」を前面に押し出し、大メディアは、〈ウイルス作成罪新設へ 閣議決定 サイバー犯罪に対応〉(朝日)、〈ウイルス作成に罰則 刑法改正案閣議決定 ネット犯罪抑制〉(日経)などと報じた。本誌への批判は、そうした大メディアの報道を引用していた。
しかし、法案の本当の危険は別の箇所にある。「情報処理の高度化等に対処するための刑法等の一部を改正する法律案」という長い名称と長い条文のうち、刑事訴訟法第197条に新たに加えられた「3項」を引用する。
〈検察官、検察事務官又は司法警察員は、差押え又は記録命令付差押えをするため必要があるときは、(中略)電気通信を行うための設備を設置している者に対し、その業務上記録している電気通信の送信元、送信先、通信日時その他の通信履歴の電磁的記録のうち必要なものを特定し、三十日を超えない期間を定めて、これを消去しないよう、書面で求めることができる〉
日本弁護士連合会国際刑事立法対策委員会委員長でネット犯罪に詳しい山下幸夫・弁護士が解説する。「この条文は、捜査当局がプロバイダなどに対し、裁判所の令状を受けていなくても通信履歴の保管を要請できるようにするもので、当局が『あいつは怪しい』と思えば、捜査のためと称してメール履歴をプロバイダに保管要請できる。この手続きには裁判所のチェックも働きません」だからコンピュータ監視法案、もしくはネット監視法案と見られるのである。
そもそもこの法案をその観点から問題視しているのは本誌だけではない。もともとは小泉政権時代の2003年に法制化が検討されたものの、野党だった民主党や日弁連が「令状なし捜査」は問題だと指摘し、何度も条文改正が協議されてきた問題法案なのである。その後も日弁連は法案に反対する立場を変えていないが、菅政権になった民主党はガラリと態度を変え、問題個所をほとんど直さないまま閣議決定→国会提出を急いだのである。しかも「震災のドサクサの中」で。※週刊ポスト2011年4月29日号(転載終了)
震災対応により多くの重要法案が今国会審議を断念する中、以前のエントリーでも取り上げた「コンピュータ監視法案」が閣議決定の後、国会に提出されるという”愚行””蛮行”がなされた。
※参考「国家権力がいよいよ「ネット言論」の”弾圧”・”統制”に乗り出した 〜「平成版治安維持法」発令の愚〜」
http://blog.goo.ne.jp/tarutaru22/e/a45a86079ca06c2a5f00aa91f2ceef37
上記記事中にもあるように、今回の「コンピュータ監視法案」については、震災発生当日の3月11日午前中にて閣議決定されていることから、「震災のドサクサ紛れではない」との論議がネット上を中心に巻き起こった。しかし、そんな”揚げ足取り”で、問題の本質ではない議論など個人的にはどうでもよい。
以前のエントリーでも指摘したとおり、この問題の本質は、「政府が事実・真相を隠蔽し、大手マスゴミを通じて”大本営発表””偏向報道”を繰り返そうとも、もはやインターネットやツイッター等を通じて”事の真相”はダダ漏れである」という状態に対し、国家権力が「ネット言論」の”弾圧””統制”に乗り出した」ということである。
上記記事にて指摘されているように、刑事訴訟法第197条に新たに加えられた「3項」にて、「当局が『あいつは怪しい』と思えば『令状なし捜査』が可能」という点をみれば、それは一目瞭然である。即ち、現代版の治安維持法の発令であり、今後は特高警察による「赤狩り」の如き、ネット言論の弾圧が可能となるということである。
まさに戦時下の大日本帝国さながらの様相であり、震災前より”兆し”のみられた「ファッショ化」「監視社会化」への道を、今の日本は着実に歩み始めていると危惧されよう。今回の大震災を機に、一気に「ファッショ化」「監視社会化」が進行する可能性も多分にあり、注意深くその動向を注視する必要があろう。
「ファッショ化」「監視社会化」については、震災前より本ブログの主要なテーマの一つである。以下に参考エントリーを掲載するので、時間のある時に是非ともご覧いただきたい。身の回りで何気(なにげ)に、かつ予想以上のスピードでこの動きが進行していることに驚くことであろう。
http://blog.goo.ne.jp/tarutaru22
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK111掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。