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元大阪高検公安部長の三井環氏の最近の著書、「権力に操られる検察」では、鈴木宗男事件や小沢一郎事件などの裏に、検察を政治的に利用した清和会の実態が見事に描かれている。
まず2002年の鈴木宗男事件では、小泉政権時の福田官房長官(清和会)が当時、福田や外務官僚と激しく対立していた田中真紀子外相を厄介払いするために、やはり目の上のたんこぶだった鈴木宗男と争わせ、田中は更迭、鈴木は冤罪で検察に逮捕させるという一石2鳥を狙った離れ業を行っている。
2004年には日歯連ヤミ献金事件で橋本派(旧経世会)の村岡兼造が起訴されたが、橋本元総理や野中元幹事長、青木幹雄といったキーマンは全て司直の手を逃れている。不思議なことに検察は捜査の常道である金の流れを解明することもなく、ヤミ献金に殆んど関与していなかった村岡だけを起訴し事件をうやむやに収束させている。
実はこの時、確信犯であった野中広務のアリバイはボロボロで逮捕は間違いなかったのだが、松尾邦弘検事総長によって野中逮捕にストップがかけられたという。これは松尾の判断というより当時、政権の座にいた小泉ら清和会の指示で行われたとみるのが妥当だろう。
恐らく清和会は日歯連ヤミ献金問題で橋本派を窮地に追い込むと同時に、野中らキーマンを清和会に従属させることと引き換えに不起訴とさせた可能性は高い。これ以降、清和会の天下が確実となっていく。
2007年には元公安調査庁長官の緒方重威が朝鮮総連ビル詐欺の容疑で逮捕されるという前代未聞の事件が発生した。実はこの事件の背景にも当時の総理、安倍晋三(清和会)の影があった。
本件は当時、北朝鮮の大使館的役割を果たしていた朝鮮総連ビルが整理回収機構から差し押さえられる事態に直面、そこで緒方らが朝鮮総連に頼まれ、差し押さえを逃れるための架空売買を行った事件だ。
本来ならば電磁的公正証書原本不実記載などで立件するのが筋であったが、検察は官邸の意向を受けて突如、奇妙な「被害者のいない詐欺容疑」に切り替えたのだ。なぜ官邸は検察の捜査方針を無理やり変えさせたのか。
実は、もし電磁的公正証書原本不実記載ならば朝鮮総連も共犯になり、当時こう着状態にあった日朝関係がさらに悪化することを安倍総理が恐れたためだと考えられている。このように検察の捜査方針にまで官邸が介入したということは前代未聞でもある。
三井環氏はその理由について、三井氏が内部告発した検察裏金問題を小泉内閣がもみ消してくれたため、検察は清和会の言いなりになってしまったと解説している。さて2009年には、清和会の傀儡であった麻生政権の下で小沢事件が発生する。
事の発端は小沢氏の会計責任者である大久保秘書の「政治資金規正法違反」容疑による冤罪逮捕であった。この頃、麻生自民党政権はボロボロの状態で、一方の小沢民主党は政権交代に向けて着々と歩を進めていた。
元検察官の三井氏は著書の中で、そのような時期に何故、民主党代表の小沢氏の身辺を特捜部が捜査したのか。また何故、検察は「選挙に影響を及ぼす時期に強制捜査はしない」という不文律を犯したのか大いに疑問が残ると述べている。
どうやらこれは自民党、なかんずく政権を思うがままにしていた清和会が政権交代を恐れて、民主党の大黒柱であった小沢を検察に狙わせたことは誰の目にも明らかだ。これもまた小泉政権時代の検察裏金もみ消しによって、検察が政治に利用されるようになった典型的な例であろう。
また2009年には郵便不正事件で厚労省キャリア官僚村木厚子が逮捕されたが後に免罪が確定した。この事件も民主党の副代表である石井一を狙ったものと言われているが、石井議員のアリバイが証明されたため石井氏の立件はできなかった。これについても三井氏は簡単に証明できるアリバイをなぜ検察は詰めておかなかったのか疑問を投げかけている。
いかにも検察官の能力不足に見える事件だが、不思議なことに小沢氏の側近ともいわれた石井一氏が以後、反小沢に転向している。どうやら日歯連事件と同じように、清和会が石井に対し反小沢への転向と引き換えに立件しなかったという可能性もある。
以上の一連の流れを見ると、確かに小泉政権による検察裏金もみ消し以降、清和会による検察操作が顕著であったことは確かだろう。しかし清和会が検察を操っているとはいえ、麻生や安倍、福田ら2流のボンボン政治家が大政治家、小沢一郎をこれほど巧妙に苦しめることができるのだろうか。
また清和会の元祖、岸信介以来、田中角栄はじめ他派閥の議員の逮捕は頻繁にあったが、清和会の議員が逮捕されたことは聞いたことが無いのも不思議なことだ。これについては色々な説が取りざたされているが、安保闘争に絡んで岸が検察、警察の力で学生運動を抑えきれず、戦後最大の黒幕でCIAの手先でもあった児玉誉士夫に助けを借りたことが発端となったとも言われている。(岸もCIAの手先といわれてきたが)
児玉はこのとき岸の要請を受け、学生運動鎮圧のために何と全国数万人の博徒、暴力団、恐喝屋、テキヤ、右翼を動員、岸もまた彼らにヘリコプター、セスナ機、トラック、車両、食料や現金約8億円を支給したといわれている。
おそらく岸信介以後、現在に至るまで児玉誉士夫のあとを継いだ黒幕たちが米国の意向を背景に、官僚、大資本、マスコミなど「悪徳ペンタゴン」の既得権益を守るため清和会を操り検察・警察を利用してきたのかもしれない。
ところで三井環先生の「法務・検察の闇を斬る」という
講演会が下記要領で実施されるそうです。参加費用は無
料ですので、是非ご出席ください。
1)日時:4月21日(木)1時〜2時半
2)場所:如水会館2F 松風の間
東西線 竹橋駅 徒歩3分 白山通り
千代田区神田一橋2−1−1
3)演題:「法務・検察の闇を斬る」
講師:元大阪高検検察庁公安部長 三井環氏
公演時間:1時間〜1時間半
質疑応答:約30分
4)主催:新三木会
連絡先は下記まで
ryouhei_uchida@yahoo.co.jp
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