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ヒラリー来日で菅政権にクギ「原発対応ひどい!情報出して」
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20110418/plt1104181219001-n1.htm
2011.04.18 :夕刊フジ
ヒラリー・クリントン米国務長官が17日来日し、菅直人首相や松本剛明外相らと会談した。東日本大震災や福島第1原発事故の復興・収束に向けて、日米両国が協力をしていくことを約束したが、来日の真の目的は原発情報を明確に出さない菅政権にくぎを刺すことだったという。
「今回のクリントン氏の来日は、震災のお見舞いと今後の相談。内々に『原発情報をきちんと出してほしい』と直接言い伝えにきたようです」
ホワイトハウスや米国務省の高官に知己が多い国際関係学研究所の天川由記子所長はこう語る。天川氏は、クリントン氏の先乗りで来日した米政府高官から真意を聞き出したという。
クリントン氏は17日昼過ぎ、特別機で羽田空港に到着した。菅首相や松本外相と会談後、皇居を訪問して、天皇・皇后両陛下に大震災に対するお見舞いの言葉を伝えた。わずか5時間の滞在で日本を後にした。
天川氏は先週まで1カ月、訪米していた。米政府高官から「大震災に対するお見舞いや同情の言葉をたくさんもらったが、それに匹敵するくらい『原発対応はひどい』『菅政権は何をやっているのか』という言葉を聞かされました」といい、こう続ける。
「米国は事故直後から無人偵察機などを飛ばしてデータを収集し、『全面的に協力する』『(原発処理の)ノウハウがある』と申し出たが、菅政権は『自分たちで解決できる』と断ったそうです。ところが、しばらくして『助けてほしい』と言い始めた。米政府高官は『最初の判断ミスだ』『危機管理能力がなさ過ぎる』とウンザリしていました」
「前任の鳩山由紀夫政権に対する不信感が強すぎたため、昨年6月の菅政権発足直後、米政府高官らは『菅首相はリアリストだ。現実に沿った政治や外交ができる』と期待していました。しかし今回の原発事故で、期待は失望に変わった。『小泉純一郎氏が首相なら、こういう判断はしなかっただろう』という意見も聞かされました」
菅首相は、強いリーダーシップを維持して、首相を5年半務めた小泉氏を強く意識しているといわれる。米政府高官が2人を比較していたとは皮肉なものだ。
天川氏は、米政府内に広がる「技術大国・日本」への不信感も指摘した。
「ある高官は『事故から1カ月たつのに事態収拾の見込みが立たないなんて信じられない。日本の技術はそんなものなのか?』と話していました。放射性物質が含まれた汚染水を太平洋に放出したことも『Terrible(恐ろしい)』と表現していた。原発だけでなく、日本の輸出製品全体に悪影響を及ぼしかねません」
クリントン氏の“脅し”で少しは目を覚ましてほしいが…。
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