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マスメディアと一部メディアとの間でいま、2つの意見が激突している。朝日新聞、読売新聞、毎日新聞などマスメディアは、「たとえ菅直人首相に指導力がなくても、有事なのだからみんなで協力しなくてはならず、政権交代させるべきではない」と言い張り、夕刊フジや日刊ゲンダイなど一部メディアは、「無能無策な菅直人首相を退陣させて自民党の谷垣禎一総裁を首相にして急いで大連立政権を樹立すべきだ」と提唱している。
この2つの意見の違いの核心は、「時間認識の違い」にある。前者は、「被災者を犠牲にしてでも、時間をかけて復興させればよい」、後者は「被災者の我慢も限度があり、待ったなしだ。速戦即決、復旧作業はスピーディに行うべきだ」という。
この時間認識の違いから、一種の「悲劇」が生まれたのである。それは、内閣官房の松本健一参与が、菅直人首相に「梯子を外される」という事件だ。松本健一参与が菅直人首相がとの会談後、記者団に囲まれて、「首相が原発周辺に20年住めないと発言していた」と語ったのが、避難民の反発を呼んだことから、松本健一参与が前言を翻し、「自分の発言だった」と訂正した。当の菅直人首相は、「言っていない」と強弁したのである。
この騒ぎを聞きつけた渡部恒三最高顧問までしゃしゃり出てきて「松本参与を首にしろ」と菅直人首相弁護に駆け回る始末だ。菅直人首相は、「えらい迷惑をしている」とシラッとしている。どちらがウソつきなのか。客観的に見て、菅直人首相が、ウソつきであることは、歴然としている。少なくとも、松本健一参与は、社会科学者である。ウソを仕立てるはずがないからである。
もともと松本健一参与は、いまや冷たい関係にある仙谷由人官房副長官(東大で同級生)が連れてきた学者である。都合が悪くなれば、菅直人首相はいつでも切って捨てることのできる状況にあった。それは、菅直人首相にとっては、朝飯前、お手の物である。かくて、松本健一参与は、ボロ雑巾のごとく、捨てられる運命にある。
ついでながら言えば、松本健一参与は、記者団相手にコメントする際のテクニックに疎かったのが、災いした。首相と番記者との関係が正常ならば、首相も、首相の面会者も、こんなヘマなことは決してしないからである。首相執務室から、退室した面会者は、番記者に取り囲まれて、「いまどんなお話をされたのですか」と質問される。
だから、退室するに当たり、首相と面会者は、何を話し合ったかについて、「口裏」合わせておくものなのである。大体は、肝心要の話を秘密にしておき、いかにも当たり障りの話題だったように、はっきり言えば、ウソで固めたシナリオをつくって、退室する。面会者が去った後、首相執務室から出てきた首相に対して、番記者は、同じ質問をする。そして、双方の言葉を比較して、チェックする。
ただし、番記者たちは、首相と面会者が、まるっきり「本当のことをしゃべっていない」と疑いつつも、それらを本社のデスクに報告、連絡するのである。もちろん、本当の会談内容を突き止めるために、本人たちを含めて関係者のところに夜討ち朝駆けをかけ、その取財のなかかから、特ダネをつかむのだ。
今回、菅直人首相が、「言った」「言わない」の言い逃れをして、松本健一参与を「悲劇の主人公」にしてしまった最大の責任者は、言うまでもなく菅直人首相自身であった。それはどういう意味かと言うと、菅直人首相が番記者に対する日々の「ぶら下がり会見」を嫌がっていることが原因になっていたからである。
つまりは、面会者との間で、「口裏」を合わせていなかったことから、松本健一参与が、あまりにも正直に、会談のなかでのやり取りを素のまましゃべってしまったのである。それが、ストレートにマスメディアに伝わり、思いがけず、大きな反発という反響を招いたのである。故に、すべての責任が、ぺらぺらしゃべった松本健一参与にあるのではなく、「口裏」を合わせていなかった菅直人首相にあるということである。
それをわざわざ覆して、自分だけいい子ぶりを振り撒いている菅直人首相という政治家は、卑怯者である。こんな首相を守ろうとしているマスメディアや多くの国民は、被災民を棄民にする共同共謀正犯と断じて過言ではない。かわいそうなは、我慢を強いられている被災者たちであり、松本健一参与であった。菅直人首相が、「ぶら下がり記者会見」をいつまでも嫌い続けていると、今回のような事態は、いつでも起こり得るのである。そこから、綻びが生まれて、ウソつき菅直人首相は、退陣へと追い込まれて行く。
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