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2011年4月15日 (金)
日本の電力事情無知を晒した日テレ村尾信尚氏
4月14日放送の日本テレビ番組「NEWS ZERO」で、番組司会者の村尾信尚氏が番組エンディングで次の発言をした。
「各種節電の努力を進めれば、日本の発電における原子力依存度を下げることができる」
村尾氏は、日本の発電事情について、完全に無知であるのではないかと疑わざるを得ない。
日本の電力会社が原子力発電を強行に推進しているのは、環境対策のためではない。利益追求のためのである。
すでに地球環境問題でのCO2主犯仮説は破たんしている。CO2主犯仮説は、原子力推進利権複合体が、原子力利用を推進するために流布したデマゴギーである。
電力会社にとって、水力発電を拡張する余地は小さい。採算では原子力発電が圧倒的に有利だが、原子力利用には重大なリスクがつきまとう。
原子力の利用が制限されれば、火力発電に依存せざるを得ないが、コストが高く電力会社の利益を圧迫する要因になる。
そこで、電力業界としては原子力発電を積極推進しているのである。重大なリスクを伴う原子力発電を推進するには多義名分が必要で、そのために創作されたのが「CO2温暖化仮説」であるが、すでにこの「CO2温暖化仮説」は破たんしている。
詳しくは、広瀬隆氏著『二酸化炭素温暖化仮説の崩壊』(集英社新書)
をご高読賜りたい。
二酸化炭素温暖化説の崩壊 (集英社新書)
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本ブログ4月9日付記事
「原発推進=人類滅亡導く米官業政電+学利権複合体」
に記述したように、
1kWhの発電コストは、
石油 10.0〜17.3円
水力 8.2〜13.3円
に対して、
原子力 4.8〜 6.2円
である。
電力会社の各発電方式の利用方式は以下のようになる。
電力会社は、まず原子力発電をフル稼働しようとする。
しかし、原子力だけではすべての電力需要を賄うことができない。
原子力で賄えない電力需要を、各時点のコストを勘案して水力および火力を活用するのである。
したがって、電力需要が抑制されると何が生じるか。活用できる原子力発電をフル稼働する状態は変わらない。変動する超過需要の部分が水力や火力で賄われるのであるから、需要量が抑制される場合には、発電全体に占める原子力発電の比率は逆に上昇することになるのである。
電力会社の方針、あるいは、国策として原子力発電の絶対量を削減する方向に、基本方針を転換しない限り、日本の電力生産における原子力依存度は低下しないのだ。
今回の原子力放出重大事故に際して、第一に求められる対応は、原子力利用そのものに対する根本的な見直しである。
復興構想会議が招集されたが、第一の課題に原子力利用の見直しを位置付けるべきである。
五百旗頭真氏が会議の方向についての所信を述べたが、
「クリーンエネルギー時代のモデル」
の表現を用いること自体、自身が御用人であることを表明するようなものである。
この件については稿を改めるが、
「復興構想会議」
などという欺瞞に満ちた名称を付けずに、
「増税構想会議」
と、内容と一致する名称を付けるべきだ。
復興の構想よりも前に、増税の構想が示されるところに、菅政権の悪魔の本性が明瞭に示されている。
村尾氏も情報番組の司会を担うなら、間違った情報を垂れ流すべきでない。節電を進めるほど、原子力依存度は上昇するのが現実である。
原子力利用そのものを根本から見直すことなしに、発電における原子力依存度引き下げは実現しない。原子力発電への依存低下を主張するなら、原子力利用の抜本見直しを提言すべきなのだ。
原子力シンジケートに組み込まれている日本テレビ番組の司会者にこの提言を求めることは、北朝鮮幹部に金正日批判を求めるに等しいから、多分、無理だとは思う。
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