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震災補正予算―公約を見直す時だ
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2011年4月15日(金)付 :朝日新聞
東日本大震災の被災地再建に向け、補正予算案の検討が進んでいる。仮設住宅の建設をはじめ、道路や学校、病院など日々の生活に欠かせない基盤を整える復旧が主な狙いで、総額は約4兆円になる。
被災者支援の第一歩として、一日も早く補正予算案を成立させるべきだ。これには野党も異存はないという。
ところが、すんなりとは行かない。またぞろ、政治的な駆け引きが始まった。
焦点は財源である。
2次、3次の補正予算編成もにらむ政府は、今回は新たな国債発行を避けようと、今年度の当初予算を見直してまかなう考えだ。大震災の発生後、日本のさらなる財政悪化への懸念から、国債市場が不安定な動きを見せているからだ。
見直し案には、公共事業や政府の途上国援助(ODA)の削減に加え、実施を見送るメニューが並ぶ。高速道路の無料化実験や3歳未満を対象とした子ども手当の増額などだ。民主党が看板政策の一部で妥協した格好だが、自民党は満足せず、高校無償化や農家の戸別所得補償制度も加えた「4K」政策の撤回を突きつけた。一方、民主党内ではマニフェスト重視派から反対が噴き出している。
菅さん、ここは考えどころだ。少子化対策として子ども手当は大切だ。農業を強化するには戸別所得補償制度も欠かせない。ただ、現行の制度はバラマキ色が強い。自民党など野党の主張にも耳を傾け、思い切って見直してはどうか。
補正予算案の財源の核となっているのは、独立行政法人などの「埋蔵金」から基礎年金に充てるはずだった2兆5千億円の流用である。
流用は年金積立金の取り崩しを招き、いずれ国民負担で穴埋めすることになる。当面の国債発行を避けるための先送り策は、菅政権の看板である「税と社会保障の一体改革」への不安感を高めかねない。
大震災対策に伴う政府の支出は、復興へと段階が進むにつれて膨らんでいく。少子高齢化による歳出増も待ってくれない。被災地を国民全体で支え、世代間の支え合いも保っていくには、家計や企業の負担増の議論が避けられない。
「いまこそ、国民の生活が第一。」。民主党のスローガンだ。その理念を貫くためにこそ、被災者支援に向けて、マニフェストに掲げた個別の政策を見直すことが必要ではないか。野党を巻き込み、大きな課題に取り組む。今がその時だ。
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