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「ネコはネズミを取ってなんぼ」「政党は、選挙に勝ってなんぼ」という常識からすれば、菅直人首相(戌年)、岡田克也幹事長(巳年)は、ネコにも劣る。統一地方選挙の結果は、小沢一郎元首相が予想していた通りになった。選挙のプロの直感はさすがに鋭い。政策は、選挙に勝利してその基盤の上で、成り立ち得るものである。基盤なくしては、いかに立派な政策であっても、だだの妄想にすぎなくなる。
逆に、立派な政策を掲げれば、多くの国民有権者に支持されるかと言えば、さに非ずである。つまり「立派な政策」であるか否かは、万民に共通するわけではないからである。民主党のマニフェストに掲げた目玉政策であるいわゆる「4K」 、すなわち、「子ども手当」 「高速道路無料化」 「高校無償化」 「農家の戸別補償」を善政と見るか、自民党など野党が批判するように「バラマキ政策」と見るかで、立派な政策であるか、そうでないかが、分裂する。
強者、弱者という概念に照らし合わせて見れば、歴然としている。国民の間の階層の違いによって、好ましい政策か、好ましくない政策であるかが、分かれてくる。金持ちを狙い撃ちする増税には、高額所得階層は、反対するであろう。
働かざる者食うべからず、という考え方に立てば、生活保護費をあまりにも高額にすれば、ワーキング・プアと言われる階層は、働いても働いても、年間所得が、生活保護費を下回れば、矛盾を感じる。「子ども手当て」をすべてもすべての子どもに支給するのは、平等の原則に立てば、当然と思えるだろう。
だが、高額所得者の子どもも、低所得者の子どもにも分け隔てなく支給するのは、何か割り切れなさが残る。かと言って、所得制限するとなると、どこで線引きするかが、問題となる。「1円」の違いで、支給されるか、されないかが分かれてしまう。
「子ども手当て」に国籍条項を入れるか、入れないかで、大変な問題が起きた。国籍によって差別するのは、好ましくないという理由で「国籍条項」を子ども手当て法から外したところ、子どもを多数本国に残して日本に住んでいる外国人の子ども手当てを支給するという奇妙な現象が起きた。日本人の子どもなのに、親が、日本国内にいるか、いないかで、支給されるか、されないかが、分かれた。
つまり、1つの政策が、一見立派な政策であると振れ込んで、国民にアピールしても、万民に支持されるとは限らないということである。いずれにしても、政策を激しく争っても、選挙に勝ち政権を取らなければ、ただの妄想に終わってしまうということだ。
菅直人首相が誕生して以来、民主党は、参院選で大敗したのをはじめ国政の補欠選挙にも負け、今回は、統一選挙の前半戦にも大敗した。それは、いまの執行部が選挙に弱いにもかかわらず、選挙のプロである小沢一郎元代表を意識的に排除してきたからである。
その果てに「党員資格停止処分」により「座敷牢」に閉じ込めてしまい、身動きできなくさせている。各種選挙に負けるのは、当たり前である。最悪なのは、菅直人首相以下執行部が、民主党政権を長期政権にしようという情熱を持っていないということだ。
衆院議員の任期が満了となる2013年8月29日まで存続させて、この間に、政権をたらい回しして、何人かがいい思いすれば、それでよいと考えている。たとえば、菅直人→仙谷由人→前葉誠司→岡田克也などという順である。いい思いをできればいいと欲どしい。
しかも、自民党が築いてきた数々の利権をできる限り奪い取る。そのために、連合の労働幹部を手先として使う、と露骨である。その代表的な利権屋政治家は、仙谷由人官房副長官だという。さすがに、労働幹部の多くからは、「われわれは、利権争奪のために民主党を応援したのではない」という苦言さえ噴出している。
仙谷由人官房副長官は、官房長官時代、連合の古賀伸明会長から、利権漁りをたしなめられたというが、今回の東日本大震災発生により、巨額の復旧・復興利権が生まれると見るや、その獲得に血道を上げ、最大のライバルである菅直人首相と激闘を続けている。こんな政治家ばかりでは、日本は沈没してしまう。
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