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2011年4月 4日 (月)
明治三陸津波規模で発生の原発事故は明白な人災
今回の東北大震災に伴う大津波に関する調査が開始され、新たに今回の津波が1896年の明治三陸地震津波に匹敵する規模であることが明らかにされた。
115年前に発生した津波と同規模の津波が東北地方太平洋沿岸を襲ったことが明らかにされつつある。
福島原子力発電所における高濃度放射能放出爆発事故の責任問題が厳しく問われなければならないが、最重要のポイントは、
@事故発生の主因が大津波にあること
A津波の規模は115年前の明治三陸地震津波にほぼ匹敵する規模であること
B福島原発が明治三陸地震津波並みの津波に対する備えを欠いていたこと
にある。
いまからわずか115年前に東北地方では明治三陸地震津波が発生している。安全対策が何よりも重要である原子力発電所の構造設計に際して、わずか115年前に発生した津波の規模を踏まえて、その程度の津波発生に耐えうる構造を保持するのは当然のことである。
ところが、福島原発では、明治三陸地震津波規模の津波への対応がなされていなかった。その結果として、重大事故が発生してしまったのである。
東京電力および政府の責任は明白であり、完全な損害賠償実施が求められるのは当然である。
4月1日付記事
「東電の責任処理歪める利権最優先財務省の暴走」
に記述したように、東京電力に対する適正な責任を求めず、政府が東電を救済するとの拙速な対応情報が報道されているが、最大の融資責任を負い、原子力発電所の海外への拡散を推進してきた政府系金融機関である
日本政策投資銀行
および
国際協力銀行
の責任を回避するために、財務省が蠢(うごめ)いている結果である。
財務省は財務省の最重要天下り先である日本政策投資銀行と国際協力銀行の責任を回避するために、東電救済の方向を既成事実化しようとしているが、言語道断の暴走である。
河北新報が伝えているが、岩手県大船渡市綾里白浜では、明治三陸地震津波で38メートルの津波に襲われた。現地では、この津波の教訓を生かして、地区住民のほとんどが高台に住み、今回の津波被害を免れたという。
津波は非常に大きなものであったが、わずか115年前に発生した津波の記録をもとに、最大の備えをしていた地域では、被害を限定的にすることに成功しているのである。
福島原発は、少なくとも明治三陸地震津波規模の津波を想定して、発電所の安全を図ることが求められていた。その備えがなく、重大事故を発生させたわけで、極めて重大な「人災」であるとしか評価しようがない。
賠償責任を論じる場合、想定できる災害によるものであったのか、想定できない災害によるものであったのかが焦点になると思われるが、客観的なデータは、完全に想定しておかなければならない規模の津波によって引き起こされた事故であることを明白に証明している。
政府が設置する事故調査委員会では、このような当たり前の結論を導くための、公正な人選が絶対に必要である。人選を歪め、政府と電力会社の責任を回避するような歪んだ結論を示すことを許してはならない。客観的な事実に基づいて適正な賠償責任のあり方が示されなければならない。
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