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新しい政策をすると必ず既得権を持った者に対しては影ができる。それを嫌うために、そのような政策に対する世論操作での対抗が開始される。この最たるものは、政権交代直後の鳩山元首相の辺野古移転に関するマスコミによる「対米関係が壊れる」の大合唱である。あの異常なまでの連日にわたる報道は何だったのであろうか。せっかく対米関係を対等なものに見直し、普天間飛行場の辺野古移転を県外、国外に目指そうとした試みを、マスコミは「影」となる部分だけを取り上げて国民を騙したのである。その背後にはもちろん自民党や官僚たちが存在していたことは明らかであろう。それにしても国民というものはいい加減なものである。沖縄の米軍基地への負担については平気で無視を決め込んで、いとも簡単にマスコミによる世論操作にごまかされてしまった。
どのような政策であっても必ず光と影は存在する。特に我が国のように、自民党という官僚と一体化した「官僚社会主義政党」の長きにわたる一党独裁が続いた状態では、今回のような本格的な政権交代が起これば、あらゆる場所で陰の存在が顕在化するのは当り前であろう。既得権を持つ官僚、関係企業、団体などが何かにつけて反対の声を上げたり、ひそかに国民に対して情報操作や世論操作を行う事は当然に出てくることは予想できたことである。それを何も考えずに新しい政策を実行しようとしたところに民主党の稚拙さがあったのであろう。それに輪をかけて稚拙であったのは大多数の国民である。政権交代すれば全てが短時間でバラ色に変わるかのような錯覚があったことは明らかである。殆どの国民は政権交代というものが初めての経験であるからある程度は仕方がないとしても、国家の形態を変えると言う事がいかに大変であるのかという自覚のなさはその幼稚さを露呈したものである。さらに、これに輪をかけて状況を悪化させたのは菅直人とその同調者たちの国民に対する裏切りである。国民の生活が第一という大原則の政策を完全に否定し、元の自民党と同じの官僚主導の政治形態に戻したことは絶対に許されるものではない。
今、国民は何を信じればいいのか完全な閉塞感の中にいる。加えて東北・東関東大地震という国難を迎えて、政治はますます混沌としている。政権交代の影の部分は菅直人の出現によりますます大きく喧伝され、以前のような国民に対する世論操作さえ必要がなくなるほど大きくなっている。自民党との大連立などを目論むような状態にいたっては、民主党はその存在意義さえ失ったかのようである。今、本当に求められることは政権交代時の本来の趣旨に戻る政策を実行する内閣の実現と、その実行を一からやり直す事であろう。自分たちが失敗した原因を正しく分析し、何をどのように行い、いつまでにするのかという工程表を国民に対して明示する事である。そこで起こりうる影の部分についてもしっかりとした考察のあるものでなければならない。多数という数だけに頼るような奢ったやり方は必ず失敗する。しかしながら、いったん決めた事は断固として進めるという覚悟は絶対に必要である。マスコミの異常性はすでに明らかになった。過去と違い、国民の大多数は既存のマスコミ以外で情報取得をできる環境にあるし、その影響の大きさも認識している。二度と過去の自民党による官僚社会主義に戻してはならない。政権交代の本当の成果をもとめ、国民も含めてもう一度初めからやり直すような努力を期待したいものである。政策によってできる光と影の問題を正しく認識し、この国を本当の意味の民主国家に作り直すべきである。
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