http://www.asyura2.com/11/senkyo110/msg/889.html
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今般の東日本大震災と原発事故で、
東北、関東一帯に広大な耕作困難地域が生まれた。
この地域を、一大、石油生産地として活用して、
「災い転じて福と成す」を実現しよう。
風評被害は、これから先、数十年は免れないだろう。
普通の農作物を作ることは、気の毒だが
あきらめた方が良いと思われる。
発想を転換して、よりよき未来を切り開くのだ。
>国内の耕作放棄地は埼玉県の面積に匹敵する。
>このすべてを生産プラントに使えれば、
>理論上は国内の石油・石炭の輸入量に相当する石油生産が可能
>「役者はそろった。今後はその力を最大限に伸ばす舞台が必要」。
>エネルギー安全保障として国に支援を求める。
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フロンティア:世界を変える研究者/16(毎日新聞)
筑波大生命環境科学研究科教授・渡辺信さん
http://mainichi.jp/select/science/news/20110308ddm016040010000c.html
◇藻類から「石油」実用へ−−渡辺信さん(63)
緑色の液体が、ハウス内に林立するガラス管を満たしていた。筑波大構内にある、藻類から「石油」を作るための実験プラントだ。「日本は産油国になれる。藻類にはそれだけのポテンシャル(潜在力)がある」。その口ぶりは、我が子を自慢する父親のようだ。
緑色の主は、淡水に生息する藻類「ボトリオコッカス」。光合成の副産物として石油成分の炭化水素を作り出す。国内外で採集した約150株から、生産力の高い株を選び出した。試算した年間生産量は、栽培面積1ヘクタール当たり最大140トン。油の材料となる陸上植物の中で効率が良いとされる油ヤシの20倍以上、トウモロコシの700倍以上に上る。
藻類に石油を作らせる研究は、70年代の石油ショックを機に米国で始まったが、実用化に向けた課題を克服できずすたれた。しかし、08年の原油価格高騰や供給不安などを背景に、他の次世代バイオ燃料を含めた開発競争が再燃している。40年近く藻類の研究を続けてきた渡辺さんは、国内のパイオニアだ。
昨年には、ボトリオコッカスの10〜12倍の生産能力を持つ藻類を沖縄で見つけた。直径5〜15マイクロメートルの球状の「オーランチオキトリウム」。昆布やワカメの仲間で、水中の有機物を取り込んで炭化水素を貯蔵する。従来の発想を切り替え、光合成をしない藻類を模索した末の発見だった。
生活排水中の有機物を利用してオーランチオキトリウムに石油を作らせ、汚水浄化と石油生産を同時にこなすシステムを思い描く。例えば国内の耕作放棄地は埼玉県の面積に匹敵する。このすべてを生産プラントに使えれば、理論上は国内の石油・石炭の輸入量に相当する石油生産が可能だという。「役者はそろった。今後はその力を最大限に伸ばす舞台が必要」。エネルギー安全保障として国に支援を求める。
飾らない人だ。藻類研究の道を選んだきっかけを尋ねると「藻類は地球で大気や鉄鉱床、石油を作った生物だから」と教科書通りの説明の後続けた。「ぶきっちょだから植物の切片が作れなくて。藻類はスライドガラスにぽとっと落とすだけで観察できる。こりゃいいや、と思ったんだ」
素朴に、緻密に見る壮大な夢。日本が資源小国を脱した「原点」として語られる日が来るような気になった。【八田浩輔】
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■人物略歴
◇わたなべ・まこと
48年生まれ。北海道大大学院博士課程修了。国立環境研究所領域長などを経て現職。専門は環境藻類学。国際藻類学会会長。藤沢周平や山本周五郎など「縁の下の力持ちに焦点を当てる」歴史小説を愛読。
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