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イラ菅いらない!仙谷は切れるか?“救国大連立”の大障害
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20110401/plt1104011247000-n1.htm
2011.04.01 :夕刊フジ
東日本大震災から3週間、永田町や霞が関で大連立待望論がくすぶっている。菅直人政権が被災地復興や原発事故に敏感に対応できていないため、経験力のある自民党を政権復帰させ、衆参ねじれを克服するものだ。最大のネックは、不評極まる菅首相の権力に対する執着心。一部では「影の宰相」こと仙谷由人官房副長官に「介錯人」を期待する見方もある。
「自民党にはいろいろな人材がいる。谷垣総裁が(連立政権の閣僚に)出るのではなく、しっかり話を聞いて、そういう者を出す方がいい」
森喜朗元首相は先月末、自民党の谷垣禎一総裁と会談し、大連立に前向きな考えを示した。4年前の大連立構想で仲介役を務めた森氏だけに、谷垣氏以外の入閣を示唆した言葉は意味深長だ。
敗戦に次ぐような国難に対応するため、与野党間では「超党派の協力が不可欠だ」との認識が広がっており、「救国内閣を樹立すべき」(国民新党の亀井静香代表)と訴える者もいる。
政府・民主党は地ならしのためか、高速道路料金について普通車で平日の上限を2000円にするなどの新たな割引導入を見送り、無料化社会実験も中止。3月29日には首相が2011年度税制改正法案に盛り込んだ法人税率引き下げの見直しに言及し、子ども手当拡充法案も取り下げるなど公約見直しを加速させている。
自民党の国対幹部は「民主党がさらに政策修正を進めれば自民党との違いがなくなる。大連立の環境ができる」と指摘するが、最大の障害はどうも菅首相自身のよう。
大震災直前、外国人献金問題で窮地にあったためか、菅首相は「政治主導」を演出しているが、これが混乱を助長させている。原発事故では、視察を強行して現場対応を遅らせたうえ、米国側が求める情報開示も当初放置し、日米関係を危うくさせた。閣僚や官僚相手に怒鳴り散らかすため、「菅首相の顔など二度と見たくない」と唾棄する関係者は多いのだ。
首相官邸の機能不全を解消するため、党内実力者である仙谷氏が官房副長官に就任したが、この御仁、水面下で自民党の大島理森副総裁らと接触し、大連立の可能性を探ってきた張本人である。事情通はいう。
「仙谷氏は、自民党側から『菅首相でなければ連立可能』との感触を得ている。被災地復興や原発事故を抱え、与野党とも協力するのはやぶさかでないが、『イラ菅は勘弁してほしい』という思いは強い。統一地方選が終わり、原発事故が一段落した時点での首相交代が理想的。党内を見回して、引導を渡す役は仙谷氏ぐらいしかいない」
菅首相がおとなしく従うのか。
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