http://www.asyura2.com/11/senkyo110/msg/849.html
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昨日、東電の勝俣会長が初めて記者会見した。それを伝える産経のニュースでは、2時間に及ぶ会見を勝俣会長以下東電側が強引に打ち切ったため、記者から怒号が飛んだと伝えている。対策本部の仕事を優先する為というのが理由らしいが、緊急事態の真っ只中に、補償だ、エネルギー政策の見直しだと、今回の緊急事態と関係のないことを次々と聞く、まるでつるし上げのような会見を2時間もやっておいて最後は怒号とは、マスコミは自分たちを何様だと思っているのだろう。
そのくせ、野党の追及には「非常事態の今は政権批判を控えて協力すべき」などとやっているのである。この会見で東電の会長が”一番原子力に詳しい政治家」の菅首相から、指示や質問が飛んで来ることを明かしている。
「早く淡水に」「水源は」=菅首相から時々電話−東電会長
「(原子炉を冷やすため注入している)海水を早く淡水に切り替えたらどうか」「水源はどうなっているのか」−。東京電力の勝俣恒久会長は30日の記者会見で、原発事故への対応をめぐって菅直人首相から電話で受けた最近の指示内容の一端を明らかにした。菅首相は、東電本社内に設置された政府と東電による「福島原子力発電所事故対策統合本部」のトップ。首相は常駐していないが、勝俣会長は「時々、電話をいただく」という。電話以外にも本部に詰めている首相のスタッフを通じて連絡を取っているとしている。また、菅首相が東日本大震災発生の翌日に福島第1原発を視察したことが原子炉から気体を放出するベント作業の遅れを招いたとの指摘について、会見に同席した武藤栄副社長は「ベントを早くするように(政府から)指示をいただき準備に入ったが、電源がない悪い環境の中で、ベントを行うまでに少し時間を要した」と述べた。(時事2011/03/30-19:53)
http://www.jiji.com/jc/c?g=eco_30&k=2011033001037
権力を笠に着て、思いつきや感情を次々とぶつけてくる政府に東電側が振り回されている様子が目に浮かぶようである。首相からひと言あるたびに業務を止めて最優先で資料を調べたり連絡を取ったりして回答しなければならないだろう。なにしろ相手は日本の最高権力者なのだ。
しかも、自分の思うようにならないとすぐに怒鳴り散らすくせがある。しかし、菅首相は別に怒鳴りつけようが、自分の思いつきにこだわろうが、何を指示しようが、それを非難される筋合いはない。なぜなら、記事にもあるように、東電本社に設置している政府と東電による「福島原子力発電所事故対策統合本部」のトップは菅首相自身である。
さらに、海江田経済産業相は副本部長として細野豪志補佐官とともに本部にほぼ常駐しており、この問題の責任と権限は彼らに集中しているのである。しかも、この体制は菅政権の「政治主導」で設置されたものだ。つまり、今やっていることの結果責任は最高責任者である菅首相が負うべきものだからだ。
それでも彼らにはそんなことは関係ないようで、相変わらず「東電が悪い」と責任を押し付ける「トウデンガー」を続けている。枝野官房長官は、先日東電が発表データを間違えて発表した問題を「決して許されるものではない、政府として情報の公表や報告を徹底していくよう厳しく指導していかないといけない」と他人事のように言っている。
しかし、政府が発表しようが、東電が発表しようが、「福島原子力発電所事故対策」に関することは、すべてその統合本部の責任なのである。それを忘れたかのような発言はいかにも卑怯で無責任だが、まさしくこれが民主党の言う「政治主導」なのだろう。
マスコミは、自分たちが誕生させた民主党政権の想像以上の無責任、無能力を、もういやというほど知ったはずだ。さすがにかばいきれないと考えたのか、震災直前までは批判に転じていた。ところが、民主党の連中と同じように、この国家の大危機をまるで政権延命のチャンスと捉えたのだろう、「今政権を批判するべきでない」などと一気に擁護に回った。そして、福島原発の問題でも「トウデンガー」に加担しているのである。
確かに東電は情報公開などで対応がまずかったのかもしれない。社長がこの危機に満足な対応ができなかったことも失態だ。すでに放射能漏れやそれに伴う風評被害など、世界中に不安を与え大きな迷惑をかけていることも確かだ。しかし、まだ、事態の収束に向けてやるべきことは山ほどある。そして、その中心になって頑張るのは彼らしかいないはずである。いくら海外からの応援や内外の専門家のアドバイスがあっても、それを実行できるのは現場を知る彼らなのだ。
清水社長に代わり陣頭指揮に立った勝俣会長の発言内容や、一流の経営者らしい腹の据わった様子を見ると、起きてしまった緊急事態に全力で対処している彼らに、もっと精神的な余裕を与えるべきだと思う。ところが政府もマスコミも、当面の危機を乗り切ろうと必死になっている東電を、邪魔したり攻撃したりしているのである。未曾有の大災害を受けた日本に、新たな災難が襲いかかっている。
http://akiran1969.iza.ne.jp/blog/
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