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放射能リスクの見極め方 説明不足の政府に頼らず報道の極論にも躍らない
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20110331/plt1103311554002-n1.htm
2011.03.31 :夕刊フジ
放射能の話は目に見えないだけに人々を恐怖に落とす。これは世界でも同じだ。かなりの知識がないと何を言っているのかわからないことも不安を大きくする。
枝野幸男官房長官は「直ちに健康を害するものではない」というが、それでは「どのくらい経ったら問題」になるのかについて、はっきり答えない。これでは国民が不安に思うのも仕方ない。
「直ちに健康を害する」ような状態になったら、それこそ大変だ。そうした事態は、核戦争を除けば、原子炉のそばで従事している作業員しか考えられない事態だ。
これらを正確に理解するためには、一定の知識が必要だ。先日、東京の水道水に、1キログラムあたり100ベクレルという暫定規制値以上の放射性ヨウ素が検出され、水道水を乳児に与えないように都の発表があった。多くの人がパニックになって、ペットボトル入りの水が売り切れになった。
東京都の担当者は正確に話していたが、暫定規制値でも1年間飲み続けると問題になるという程度だ。もし1日飲んだとしても問題にならない。
この「問題になるかどうか」は、1年間飲み続けた場合に、例えばガンになる確率がいくらからいくらかに上昇するという話である。つまり、1年飲み続けた場合でも、ガンにならない人もいる。
このように、放射能の話の場合、問題になっている数字が、1日だけのものなのか、それとも1年間にわたるものなのかを見極めなければいけない。
日常生活には、身の回りにリスクは多く存在している。スポーツをしていたり、タバコや酒を飲んでいれば、今話題になっている放射能とは比較にならないほど、死亡確率を高めているはずだ。
政府は言わないことが多すぎる。枝野官房長官の話は、私が聞いていても説明不十分だ。専門家が継続して説明する方が安心感がある。放射能物質の飛散の情報はもっと出さなければ、いちいち風向きも心配になる。
ただ、マスコミの報道も問題だ。しばしばマスコミは「絶対に安心か」と聞く。これには誠実な専門家なら「絶対に安心ではない」と答える。そうなると「やはり危険だ」とマスコミは書いてしまう。マスコミは、「安全か危険か」というゼロかイチの思考しかできない人ばかりだ。
リスクとはゼロかイチではなく、ゼロからイチまでの間のいろいろな数を取り得るということを理解しなければいけない。
政府は一応のガイドラインを作るが、あくまで目安に過ぎない。リスクを判断するのは究極の自己責任を伴うので、最終的には自分で決めなければいけない。この際、自己判断能力を高めたいものだ。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)
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