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復興増税は政府の「人災」だ 震災ショック分散に逆効果、被災地以外も共倒れの怖れ
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20110329/plt1103291547001-n1.htm
2011.03.29 :夕刊フジ :2011「日本」の解き方
内閣府は23日、今回の東日本大震災によって道路や住宅等の直接被害額が最大25兆円、2011年度のGDPも最大0・5%低下するという試算を公表した。そうした被害に対する復興支援のために、2011年度補正予算が政府内で検討されている。その規模は、10兆円程度のようであるが、その財源としていろいろなモノが浮上している。
まずは、すぐに活用できる予備費(今年度約2000億円、来年度約1兆1600億円)がある。問題はそれを超える補正の財源である。子ども手当や高速無料化などマニフェストの見直しが俎上に上がっているが、一方で民主党の目玉である子ども手当に手をつけたくないという思いも交錯している。
それらの他に、財源探しとして、年金積立金の流用もある。さらには、所得税や消費税の期限付き増税のほか、電気料金への課税も検討されそうだ。
まず、こうしたショックを受けた場合の経済学のセオリーを紹介しよう。例えば100年に一回の出来事に財政対応するために一度(または数年)の増税はありえない。というのは、100年に一回の話は100年かけて平準化したほうがいいからだ。この平準化理論から、財源は増税ではなく負担を平準化できる国債が望ましい。
こうしたセオリーを無視して、増税した場合、震災のショックから立ち直るのが遅くなるだけだ。前回紹介した世界銀行の試算では、この震災のショックから完全に立ち直るのは数年かかるという。その場合増税をすると、被災地以外のところで経済活動をして被災地を支援すべきなのだが、被災地と同じようなショックが与えられる。
たとえば、被災地は震災ショックがあって、被災地以外は増税ショックになる。こうなると、支援される被災地でも生産活動がただちに回復せず、それとともに、被災地以外の所も増税で経済活動が停滞し、共倒れになる可能性すらある。
ただでさえ、震災ショックでGDPが最大0・5%低下すると内閣府は試算しているが、増税すればその2倍の最大1%も低下することもありえる。内閣府の試算自体も、東電福島第1原発事故や計画停電の影響などは織り込んでおらず、経済的な影響はさらに大きくなる可能性もある。
震災のショックを、地域的に分散し、さらに時間的に分散しなければいけないのに、増税はまったく逆効果になってしまう。
この震災に乗じて増税したいという財政再建至上主義者である財務省の衣の下から鎧(よろい)が見えてしまった。もし増税になったら、日本は地震の天災のほかに、増税という人災にも見舞われてしまう。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)
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