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不安を煽るばかりの政府対応 挙国一致の対応は菅退陣が条件
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(日刊ゲンダイ2011/3/26) : 『日々坦々』の資料ブログ
この先この国はどうなるか
震災直後は脳死同然だった菅政権が、復興プランの検討を始めている。復興庁を新設したり、自治体への財政支援や被災者への雇用、住宅支援を行う中身だ。民主党の地震災害復旧復興検討委員会の特別立法検討チームが、4月上旬をメドに法改正や特別立法の原案を内閣に提示。菅政権は今国会中の成立を目指すというが、ノンフィクション作家の溝口敦さんは「菅首相はまだ続ける気なのか」と暗(あん)澹(たん)たる気持ちになったという。
「被害がここまで拡大したのは地震と津波、放射能に加えて、菅政権の対応のまずさによる人災が加わった結果だと思います。震災直後に、大混乱している福島原発に原発推進学者を引き連れて、ヘリ視察したのが象徴です。こんな首相には復興を任せられない。これ以上は勘弁してくれ、というのが国民の正直な気持ちではないですか」
なにしろ、パフォーマンス首相の「人命よりも自分の延命」を物語るエピソードは掃いて捨てるほどあるのだ。
「震災直後、偵察ヘリで、凄まじい被害の全容をつかんだ自衛隊はフル回転で動こうとしていたのに、横ヤリを入れたのが官邸です。官邸がすべての情報を集約し、指示を出すことにこだわり、投入する自衛隊員の数も勝手に拡大させたために大混乱に陥った。結局、東北方面総監が総指揮を執り、本格的な活動が始まったのは震災3日後でした」(防衛省関係者)
被災後、生死の分かれ目は3日間といわれるのに、とんでもない初動の不手際だ。
◆自衛隊被爆させても自分は生き残りか
原発問題でも菅は「僕はすごく詳しい」と“官邸主導”にこだわり、震災翌日に福島原発をヘリ視察した。直後に開かれた与野党党首会談では「危機的状況にならない」と豪語したが、その会談の最中に原子炉建屋が吹っ飛ぶと、今度は右往左往だ。3日後には東電に自ら乗り込み、「バカ野郎」と怒鳴り散らし、自衛隊にはヘリを出させてバケツで海水をくみ、原子炉建屋にぶっ掛けるという「焼け石に水」作戦を強行させた。
建屋の上にはもうもうと高濃度放射能が上がっていたし、「二階から目薬」みたいな作戦では効果がないのは明らかなのに、自衛隊員を被(ひ)曝(ばく)させたのは、直後にオバマ大統領との電話会談を控えていたからだ。「何でもやっています」という“実績”をつくりたかったのである。
東京消防庁が行った放水活動の際にも、官邸周辺からドーカツや口出しがあり、現場が閉口したことが分かっている。揚げ句が被災者には水や食べ物、ガソリンが届かず、凍死者、病死者が相次いでいる。
「官邸が緊急災害対策、原子力対策など対策本部を6つも立ち上げ、指揮命令系統が混乱しているからです。6つの対策本部を束ねているのは菅首相ひとり。この期に及んで、すべてを自分で仕切ろうとしているのですから、どうしようもありません」(官邸事情通)
ふつうならば、自分の限界を悟り、組織が動くように工夫する。ところが、東北を知り尽くしている小沢一郎元代表に具体的な協力やアドバイスを求めるのでもなく、あろうことか、自民党の谷垣総裁にいきなり、副総理就任を持ちかけ、一蹴されるマヌケぶり。もちろん、菅の独断で、民主党議員ですら「あの人、大丈夫か」と呆れている。想像を絶する亡国首相のバカぶりが、未曽有の震災の被害を拡大させているのである。
◆菅の呼びかけに被災者は悲鳴を上げている
「統一地方選を控えている今、野党が連立話に乗ってくるわけがない。ちょっと考えれば分かるのに、菅首相には読めないのです。だったら、根回しや戦略を立てているのかというとそれもない。いつも場当たり、思いつき。しかも谷垣総裁には電話での打診だったというから、驚きます。この首相では挙国一致内閣は無理です」(政治評論家・小林吉弥氏)
それなのに、菅はきのうの会見でも「本格的な復旧復興に準備を進めていかなくてはなりません」とか言って、「この危機をともに乗り越えていこうではありませんか」と呼びかけた。その瞬間、被災者からは悲鳴が上がったのではないか。
◆夏でもクーラーを使えない生活になる
今後の復興は、相当厳しい道のりになる。
原発事故が終息しないかぎり、不安は底なしだし、「落ち着くまで2〜3年はかかる」とみる専門家もいる。その間、まき散らされる放射能の汚染に怯えながら暮らすことになるのだ。福島周辺は復興どころの話じゃないだろう。
首都圏の電力不足も長期化する。原発はもう稼働できないし、東電はLNGを燃料とする火力発電所の新設や休止中の発電所の再稼働を計画しているが、それでも1000万キロワット増がせいぜいだ。夏のピーク時には1500万キロワット近く足りなくなる。クーラーは使わない、扇風機もぜいたく品。国民には、こうした生活改善を求める計画もあるというから、考えただけで気がめいってしまう。
「電力不足は復興の大きな足かせです。電力の1割減は、生産力の1割減を意味する。電気がなければ、モノをつくりたくてもつくれない。広範囲にわたって被災した東北地方は、部品工場などが多く、日本のモノづくりの拠点でした。この大震災で産業界は機能マヒ。トヨタは国内17カ所の工場が操業停止に追い込まれた。地震、津波の被害に加えて電力不足、ガソリンもない。さらには放射能汚染の恐怖。これでは経済が回らない。特に放射能の問題にはマーケットがシビアで、原発が収まらないと、株価の下落にも歯止めが利きません」(東海東京証券チーフエコノミスト・斎藤満氏)
福島県を中心に、東日本は農業、漁業も壊滅状態だ。放射能の影響で主力産品が出荷停止になり、存続の危機に立たされている農家は少なくない。
「放射能汚染は、もはや国内だけの問題ではない。諸外国は農産物だけでなく、工業製品の輸入や日本人の入国にまで神経質になっています。このままでは、日本は世界で孤立してしまう。
政府には一刻も早く事態の収拾と復興にあたって欲しいが、復興の財源のメドすら立たない。震災被害額は30兆円という試算もあって、いくらつぎ込めば復興できるかも未知数です」(斎藤満氏=前出)
◆スッカラ菅はクビ差し出して挙国一致を
復興には、一体どれだけの年月がかかるのか。放射能にやられた土地は、土壌を入れ替えなければならないし、多くの農家や酪農家は転職、引っ越しを余儀なくされるだろう。海が元通りになる保証もない。
家や工場を建て直すのは簡単だが、産業、社会構造が激変することになるのである。津波で破壊された沿岸部の復興策には、津波に備えて山間部を新たに切り開き、町ごと移転するくらいの大胆な発想が求められる。大きな政治のグランドデザインと実行力がどうしても必要なのだが、千年に一度の国難に、よりによってスッカラ菅首相では絶対ムリだ。
政治評論家の浅川博忠氏は、菅政権のお粗末な震災対応に呆れ、「やはり菅首相ではダメ」と、こう言う。
「真っ先に阪神大震災の経験がある自民党の協力を取り付けるべきなのに、根回しもなく、場当たり的に動いて自らブチ壊してしまった罪は重い。パフォーマンスばかりで、未曽有の震災を自分の延命に利用しようという邪念しかないように見えます。こんな人物に危機管理などできません。菅首相には、捨て身の覚悟で巨額の復興財源を捻出する度量も胆力もないでしょう。もっと強力なリーダーシップの下、挙国一致体制で当たらなければ、復興は望めませんよ」
挙国一致のトップには、周囲が「この人が言うなら」と納得するような人望や徳が不可欠だ。菅にはそれがないのだから、自分のクビを差し出して、挙国一致体制をつくることだ。それがせめてもの罪滅ぼしである。
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