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首相、摂取制限を初めて発動 福島県の葉物野菜など
http://www.kahoku.co.jp/news/2011/03/2011032301000065.htm
(13:00):河北新報
菅直人首相は23日午前、福島県の佐藤雄平知事に対し、同県産のホウレンソウ、コマツナ、キャベツなど葉物野菜や、アブラナ科のブロッコリー、カリフラワーなどを食べないよう全国の消費者らに求める「摂取制限」の発動を指示した。これらに根菜類のカブを加えた野菜の出荷停止も指示した。
福島第1原発の事故を受け、同県の野菜11品種から、食品衛生法で定められた暫定基準値を大幅に超える放射性物質が新たに検出されたため。11品種と同じような状態と推定される他の野菜も、放射性物質が検出されていなくても広く規制の対象に含めた。
摂取制限は原子力災害特別措置法に基づく措置で、発動は初めて。消費者が出荷停止前に購入した分を摂取することや、農家の自家消費もやめるよう求める内容だ。摂取制限の期間は「当分の間」としている。
事態の深刻化を受け厚生労働省は同日、宮城、山形、埼玉、千葉、新潟、長野の6県に対し、今回制限対象となった野菜の検査を強化するよう要請した。
JA全農を通じ流通する福島県の露地栽培野菜は、21日以降は出荷されていないという。首相は茨城県産の原乳、パセリの出荷停止も指示した。
厚生労働省は、放射性物質の量が最も多く検出された野菜を約10日間、1日100グラムずつ食べ続けた場合に浴びる放射線量は、1年間で人が自然に浴びる放射線量の約半分に相当すると説明。枝野幸男官房長官は摂取制限の理由について「(放射性物質が飛散する)この状況が長期化することを予測し、早い段階から摂取を控えることが望ましい」と語った。
同省によると、暫定基準値を大幅に超える放射性物質が検出された福島県の野菜はサントウナ、アブラナなど11品種。
福島県本宮市で21日に採取されたクキタチナからは、基準値(1キロ当たり500ベクレル)の164倍に当たる8万2千ベクレルの放射性セシウムが検出された。基準値(同2千ベクレル)の7倍以上の1万5千ベクレルの放射性ヨウ素も検出された。
茨城県でも、水戸市と河内町で19日から21日にかけて採取された原乳、鉾田市と行方市で採取されたパセリから、基準値を超える放射性物質が検出された。
政府は21日、福島、茨城、栃木、群馬の4県にホウレンソウとカキナの出荷停止を指示。福島県には原乳の出荷停止も指示していた。
2011年03月23日水曜日
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