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国難のいまこそ、菅首相は情報公開を徹底せよ 首相がリーダーシップをとって官僚をねじ伏せるべし {舛添レポート 現代ビジネス [講談社]}
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/2283
未曾有の大震災である。地震、津波の被害に加えて、福島第一原子力発電所の事故である。人命救助、被災者の支援、復興と課題は山積している。
菅首相の違法献金問題が明るみに出た直後に、この大震災が起こった。首相の求心力が落ちているときにかぎって、このような危機管理が必要な事態となってしまった。
政府は、全力をあげて職務を全うしなければならないし、私たち野党も必要な協力は惜しまない。
しかしながら、権力を持っているのは政府民主党・国民新党であり、権力のない野党が政府の組織を指揮命令できるわけではない。野党にできるのは、政府へ建設的な提言をすることである。そして、その提言を聞くも聞かぬも政府与党の自由である。
今の民主党は、残念ながら政権党としての経験も足りないし、危機管理に習熟した人材が揃っているわけでもない。しかし、それでも政府である以上は、国民の生命と財産を守ることに全力を挙げなければならないのである。
権力の行使とは、これまで鳩山、菅内閣が行ってきたような学芸会的なお遊びではなく、まさに国民の生殺与奪の権を握ることなのである。この大震災で、民主党もやっとそのことが理解できたと思うが、遅きに失したし、迷惑を被っているのは国民である。
私は、中国から帰国して以来、ツイッター、ブログなどで様々な提言をしてきたし、政府与党に必要な要請をしてきた。しかし、政府民主党の反応は鈍い。以下では、危機管理の要点を念頭に置きながら、改善策をまとめてみる。
まずは、強力な司令塔が不可欠だということである。広報は、官房長官が行っているが、最重要事項は、内閣総理大臣が国民に直接説明すべきである。そして、官庁の縄張り意識をねじ伏せて必要な政策を前に進めるのが首相の仕事である。蓮舫氏を節電担当にしたり、辻元氏をボランティア担当にしたりする思いつき人事をするくらいなら、既存の官僚組織を十分に稼働させることが先決である。
位のうえの者が言うほど信頼が増す
被災地への食料、水、医薬品、燃料など物資の輸送が滞っている。輸送のインフラは国土交通大臣の所管である。ところが、担当大臣の顔をテレビで見ることがない。高速道路の通行規制も、物資輸送を優先するのならば、規制は柔軟に解除してよい。
役人は、規制を守る。それは、何か問題が起こったときに、彼らは責任を取りたくないからである。だから、政治家が大臣となっているのである。自らの責任で政治判断をすればよい。担当大臣が無能ならば、内閣総理大臣が指揮すればよい。被災者の生命がかかっている。
14日の月曜日に行われた計画停電についても、まさに無計画そのものであった。原発事故についてもそうであるが、東京電力に任せておけばよいのではない。停電の不便くらいは、日本国民は堪え忍ぶ。しかし、朝、駅に行ってみなければ、電車が動くのかどうかも分からないのでは、話にならない。前日の夜、首相、官房長官、経産大臣の会見はあったが、国土交通省の存在はゼロであった。
原発事故については、憂慮すべき事態である。日本国民のみならず、世界中を不安に陥れている。最大の問題は、情報発信元が一元化していないことである。首相、官房長官、原子力安全・保安院、東京電力などがバラバラに説明している。しかも説明に食い違いが見られる。これでは、国民が政府や東電の説明に不信感を持つのは当然である。首相が理科系大学の卒業で原子力発電について詳しいことなど自慢しても、何の役にも立たない。
危機の時には、情報公開が鉄則である。そして、情報は、位が上の者が言うほど信憑性を増す。そして、どのような質問にも答えなければならない。ところが、首相の会見には、必要な情報が欠けており、しかも菅首相は記者たちの質問にも一切応じようとはしない。これでは、国民に信頼せよというほうが無理である。
日本の浮沈がかかった重要なときである。政権を担うことの重さに恐れおののいて、全力をあげて国難に立ち向かわなければならない。今ほど危機のリーダーシップが必要なときはない。
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