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−今回の事故で原発の危険性は歴然。原発依存行政を根本から見直すべきだ−
枝野幸男官房長官は20日午後の記者会見で、福島第1原発について「客観的な状況として、再び稼働させることが可能かどうかは、はっきりしている」と述べ、廃炉になるとの認識を表明しました。
同会見の中で枝野氏は、第1原発の冷却作業について「ぎりぎりの努力が一定の効果を挙げているが、予断を許す状況ではない」と述べ、状況を見極めながら慎重に対応する考えを強調し、その上で3号機に関し「一定、注水されているのはほぼ間違いない」と述べました。
ちなみに、20日現在の東京電力福島第1原発の現状は次の通りです。
【1号機】地震後に冷却機能が失われ「炉心溶融」が一部発生。原子炉格納容器の蒸気を外部へ放出した。12日に水素爆発で原子炉建屋を損傷。電源復旧へ作業中。
【2号機】冷却機能が失われ燃料が全て露出した。14日に3号機の爆発で建屋損傷。15日に圧力抑制プール付近で爆発音。格納容器が破損した可能性。20日に外部からは電力供給を準備、仮設電源でも使用済み燃料プールに海水注入。
【3号機】13日に冷却機能が失われ、炉心溶融の可能性。14日に水素爆発が起き建屋が大きく損壊。16日に白煙が確認され、使用済み燃料プールの蒸発と推定。自衛隊、消防が17〜20日放水。
【4号機】定期検査中で原子炉に燃料はない。14日に使用済み燃料プールの水温が84度に上昇。15、16日に建屋で火災。再臨界の可能性。自衛隊が20日放水。
【5・6号機】定期検査中。19日に非常用発電機が復旧、5・6号機は20日、安定的な「冷温停止」状態となった。
現場に残った東電社員、急遽駆けつけた自衛隊員、東京消防庁・大阪消防局員らの、身の危険をも顧みない懸命の作業により、各原子炉とも一時の最悪の状態は一先ず回避出来たようです。なお予断は許さないものの、事態はようやく沈静化の方向に向かいつつあるとみていいのでしょうか。
東日本大震災による大地震と大津波の影響によって、同原発の1号機が最初に水素爆発を起こした12日午後からここまで、1週間以上が経過したわけです。確かに巨大地震も、その直後の巨大津波も凄まじいものでした。
しかし福島第1原発事故は、それとは次元の違う恐ろしさを感じました。各号機の経過次第では、かつてのチェルノブイリ原発級の放射能事故となりかねなかったからです。
その間「屋内待機」地区に指定された同原発30キロ圏内の地域住民はもとより、臨界、核爆発となれば放射能汚染が及ぶされた東京を含む300キロ圏の広い地域の住民まで。ひいては日本全国民、近隣諸国民、太平洋の向こうのアメリカ国民、果ては世界中の国々の人々…。
つまりはこの1週間、世界中の関心が「福島第1原発」に集中したのです。
おかげで「日本の安全神話」は完全崩壊です。菅政権は「観光立国」を掲げ、2020年まで「年間訪問者2500万人」との目標を立てていましたが早くも大頓挫、第一今回急ぎ母国に帰ってしまった外国人はもう二度と日本には来ないことでしょう。
なぜもっと早く、事態の収拾を図れなかったのでしょうか?
実は米国政府は最初の事故直後の12日、日本政府に対して原子炉冷却に関する技術支援を申し入れていたといいます。それは原子炉の廃炉を前提としていたため、政府と東電は「冷却機能の回復は可能」「米側の提案は時期尚早」として断ったというのです。
これについては政府与党内からでさえ、「あの段階で菅総理が米側提案を受け入れていれば、原発内の爆発の発生、高濃度の放射性物質が周辺に漏れるといった深刻な事態を回避できた」との見方も出ています。
すべて菅政権と東電のスケベ根性が事態を深刻化させたのです。同原発の延命策を図って悪あがきした結果なのです。官僚ベッタリの菅政権が「原発推進派」だったことは間違いありません。増収増益を重ねていた東電は、新原発計画に血眼になり、建造以来40年と耐用年数に近づいた福島原発の安全性など一顧だにしていなかったといいます。
大震災そのものは天災だったとしても、福島第1原発事故は明らかに「人災」です。今回の事故が収束の方向に向かったとしても、福島第1原発再稼動などあり得ません。全福島県民が決して許さないことでしょう。
直ちに「廃炉」、それ以外道はありません。
今回の事故、その後の国と東電の対応のまずさで国民の「原発不信」は決定的、沖縄県民の基地問題と同等かそれ以上の怒りをもっています。もうどこにも新原発は造れないことでしょう。それのみか、現在原発を抱える各県各地域では、操業停止要求の声が高まるのではないでしょうか?
株暴落の東電は早くも「倒産して国営化?」などと噂されています。清水正孝東電社長ら経営陣は当然総退陣でしょう。
これだけ国民の「生命と安全」を脅かし、国際的信用を落としても、菅直人だけは責任を取らないのでしょうか?これこそがこの国の「最大不幸」です。
(大場光太郎・記)
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