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【東日本大震災】
政府チグハグ対応なお 「冷静」呼びかける一方で不安増長 野党の不満もますます
2011.3.20 21:57 :産経新聞
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110320/stt11032021590006-n1.htm
東日本大震災や東京電力福島第1原子力発電所の放射性物質(放射能)漏れ事故をめぐり、政府は相変わらずチグハグな対応を続けている。「冷静」を呼びかけながら不安をあおる菅直人首相。与野党協調をうたいながら野党の怒りを増幅するばかり。日を追うごとに政府の無策ばかりが浮き立っている。(加納宏幸、佐々木美恵)
■「菅主導」の風評
「最悪の事態になった時は東日本が潰れることも想定しなければならない」
16日に首相が内閣特別顧問の笹森清元連合会長に不用意に漏らしたこの一言が国民に動揺を広げた。
枝野幸男官房長官は19日夕の記者会見で矢面に立たされた。初めは「事態の悪化を防ぐため全力を挙げることが重要という認識の発言だ」と釈明していたが、「国民は首相の言葉で緊張感を持った」と記者に詰め寄られ、最後はこう認めざるを得なかった。
「首相がそう言ったことについて必要以上に心配をおかけした側面はある…」
首相は15日にも東電本店を訪れ「(現場から)撤退すれば東電は百パーセント潰れる」と東電幹部を恫(どう)喝(かつ)している。これほど安易に危機感をあおる首相も珍しい。
首都圏では、米やカップラーメンなどの生活物資の欠乏が続く。蓮舫節電啓発担当相は「不要不急の買い占めは控え、冷静な消費行動をとってほしい」と呼びかけたが、原発事故を受け不要不急の外出を控えるよう呼びかけているのも政府だ。「蓄えもなく屋内退避しろと言うのか」。こんな不満に明快な回答はない。
厚生労働省も17日に放射能汚染の暫定規制値を超える飲料水や生鮮品を出荷させないよう都道府県に通知したが、19日にホウレンソウなどで規制値を超える放射性物質が検出されると風評被害を恐れて一気にトーンダウン。枝野氏は「将来にわたり影響が出る恐れがないと国際的に位置づけられている数字を大きく下回っている。ご心配なく」と強調したが、これで不安が解消されるはずはない。
■頭の中は「政権維持」
「国難だからということで後にやればいいことを先にやろうとしたんでしょ? 本当にKY(空気が読めない)だな…」
首相周辺は、首相が谷垣禎一自民党総裁に副総理兼震災復興担当相への就任を打診したことへの不快感を隠さなかった。
この一件で首相の頭には「衆参ねじれを解消し政権を維持したい」という考えしかないことを露呈した。ある自民党重鎮は「災害復興という最大の課題を谷垣氏に委ねて首相は何をする気なのか」と冷笑する。
しかも肝心の震災対応は後手に回る。その証拠に政府の中央防災会議は一度も開かれていない。
中央防災会議は首相と全閣僚、日銀総裁、日本赤十字社社長、有識者らで構成される正式機関。自民幹部は「首相はそういう会議があることを知らないのではないか」といぶかしがる。
にもかかわらず「官邸主導」をアピールしようと矢継ぎ早に本部を設置した。被災者生活支援特別本部、原子力災害対策本部、電力需要緊急対策本部−。これら本部からバラバラに指令が飛びかっており、ある経済官僚は「指揮命令系統が混乱を極め、わけがわからない」と悲鳴を上げる。
しかも枝野氏に情報を一元化するあまり情報発信は滞っている。福島県では自前で計測した水道水モニタリングデータの発表が遅れ、民主党出身の佐藤雄平知事は政府の災害対策本部で「しっかりやってくれ」と怒りを爆発させた。
■与野党会合空虚
政府・与野党は20日も国会内で震災対策合同会議の第2回実務者会合を開いた。「野党の力を借りたい」と首相が呼びかけたにもかかわらず、野党側の提言を「聞き置く」だけ。野党の不信を助長している。
「風評被害の元凶は政府にある」
公明党の高木美智代政調副会長は事故後の政府対応を批判したが、政府・民主党から回答はなし。放射性物質のモニタリング結果で原発から半径30キロ圏外でも高い数値が出ても詳しい説明はなかった。
前日の要望・提案には「今後とも全力で取り組む」などと無機質な回答をペーパーで配るだけ。岡田克也幹事長は「明日回答します」を決まり文句のように繰り返した。
しかも会合はきっかり1時間。自民党幹部は「これではせっかくのアイデアも実現されない」、公明党幹部も「この会合がどれほどの効果を生んでいるのか」と憤りを隠さない。
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