http://www.asyura2.com/11/senkyo110/msg/215.html
Tweet |
東京電力福島事務所は15日午前8時の記者会見で、福島第1原発2号機について、「本日午前6時14分ごろ圧力抑制室付近で爆発音が発生し、圧力が低下した」と発表した。だが原子力安全・保安院は16日夜の記者会見で、放射線量が上昇した原因として、3号機の格納容器や2号機のサプレッションチェンバー(圧力抑制室)の破損の可能性を否定。
「もしそれらが原因なら、毎時数ミリシーベルトでは済まない可能性が高い」とした。
が、16日夕刻までに自衛隊と原子力安全・保安院は福島第一原発から50キロ離れた郡山まで避難。同日、半径20キロ圏内の全住民が避難した。現在は、東電職員と関連会社の作業者数十名が作業にあたっている。一方で、防衛省自衛隊は17日9時頃から3号機の貯蔵燃料プールに対しヘリで空中放水を行なった。この放水では、放射線量値に変化はなかったとのことである。
ただ北澤防衛相は「きょうが限界」と述べている。この北澤防衛相と原子力安全・保安院の認識差には大きな乖離がある。防衛相は、菅総理と相談の上実施したとのことであるから、官邸と保安院・東電の間の危機認識に差があることになる。(計画停電については、その根拠性が云われ始めている。)
東電のモニタリング計測データの公開も政府発表(枝野氏)と異なっていて、差があることを会見等で指摘されると、テレビが別のところを映したりで、何が正しい事実なのか統制されていない。原子力安全・保安院は、原発から50キロも離れたところにいて、3号機の格納容器の破損や2号機の圧力抑制室の破損ではないと説明している。
しかし、現場の原発がもし安全な方向(冷温停止)に向かっている認識であるなら、わざわざ郡山まで保安院と自衛隊が退避する必要はないハズである。既にフランスや米国の原子力専門家の間ではレベル6が共有されているが、原子力・保安院はレベル4に止めたいとの思惑が透けて見える。が、現実の空中写真を見れば、1号機は屋根が無く、3号機は建屋の殆どが消失し黒こげで今も水蒸気が立ち上っている。
この状況がレベル4と云うのは、国際社会的に見ても困難であるだろう。保安院と東電は、官邸を素人集団としか見ていないようで、枝野官房長官の会見と東電会見内容が常に食い違う。これでは、どのデータが正しいのか、何が起きているのか国民が判断出来ない。2号機の圧力抑制室の破損の根拠となった、圧力低下は、後の保安院発表で、計測ミスで1/10のデータを公表してしまったとのことである。
だが、大きな爆発音がしたのが何処の部分であるかは確認出来ていないと答えている。そのような時、経団連の米倉会長が「地震と津波に耐えた」と発言し、ここでも消費税同様、国民と財界の間の巨大な認識差を感じた次第である。これでは、官邸と保安院と東電は個々に自分の立場でバラバラに発言していることになり、放射線量データにしても徐々にその信頼性が低下している。
東電会見で、3号機から立ち上っている水蒸気の原因を問われても、確認できていないと答えている。東電が分からないものが保安院が50キロも離れた場所でどうやって回答できるのだろう。それは所詮、未確認の希望的観測ではないのか。普段は、さんざん国民生活の安全を云いながら、事が起きれば自分らは住民より遥かに安全な場所に退避し、安全を語るのである。
小紙は、今後、許さないと決意し、この保安院の態度を糾弾するものである。初動では、原子炉は緊急停止し、冷温停止になるとかなんとか云っておきながら、やがて翌日からは爆発と火事。五重の壁神話は、次々と破綻し、炉心溶融のレベルすら分からない。炉心溶融が起き、圧力容器下部に大きく落下するような事態になれば、明らかに事故は拡大する。
しかしテレビはそのようなリスクを一切報じず、放射能が安全レベルにあると繰り返し報道する。全住民が20キロ圏内から避難し、警察署が閉鎖され、自衛隊や保安院が50キロ圏に退避していると云うのにだ。全く説得力がない。圧力抑制室にも、圧力容器にも、格納容器にも複雑な配管が通っている。
爆発が起きて、その何処も損傷してませんて云って、誰が信じるだろう。後になって「格納容器本体は損傷していない」とか云っても意味をなさない。なぜなら原子力事故は、国際社会が評価するものだからである。今後、如何なる説明をしても、国内に原子炉を新規に建設することは困難であろうし、我が国の原子力政策は、本件福島第一原発事故を境に、大きな転換を迫られるであろう。皆さんの見解もお聞きする。
http://www.olive-x.com/news_30/newsdisp.php?n=105307
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK110掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。