http://www.asyura2.com/11/senkyo110/msg/182.html
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大震災が起こり、人間が極限状態に追い詰められると、その本性が顕れる。菅首相は15日東電本社で、居並ぶ東電幹部を前にして「一体どうなっているんだ!」と怒鳴り上げ「あなたたちしかいないでしょ。撤退などあり得ない。覚悟を決めて下さい。撤退すれば東電は100%潰れます」と言い放ったそうだ。これはないだろう。この震災対策の最高責任者は、いったいどこの誰だ。
首相は、地震発生翌日の12日午前に現場を視察したいと言い出し、福島第1原発を訪問した。本来原子炉の非常時対策に専念すべき東電幹部や現場担当者らが、首相への応対に追われたそうだ。その真偽のほどは分からないが、ネットでは、そのため、事故が拡大したと言われている。誰が考えても12日午前は、最高責任者が、災害の全体像を把握するときだろう。首相の原発視察はパフォーマンスでしかなかった。
阪神大震災の時、村山首相が災害地に赴かなかったとして非難された。それを意識したのだろうと言われている。それならニュージーランドのキー首相を見習うべきだ。クライストチャーチの地震が発生した翌日の2月23日に、キー首相は非常事態宣言を出し、被災地での夜間外出禁止などを呼びかけた。
また、東電社長が13日午後6時に発表する予定だった計画停電についても、首相が「私が発表したい」と言い、その発表が2時間も遅れたと、ネットでは流れている。同じく計画停電を行う東北電力は、計画停電の実施に当たり、社長自らが計画実施について消費者に向かって説明と協力を求めた。その姿はテレビで放映された。これに対して、この計画停電を含め原発事故対応に関して、東電の社長の顔が、全く見えないことを不思議に思っているのは、筆者だけではないだろう。
実は、本稿を書く前に、この東電の社長が見えないことを批判するコラムを書き上げていた。処、その原稿を編集局に送信する直前に、ワイフの友人から電話があった。今回の被災地に住む人で、被災地を離れ仙台に避難するという連絡だった。だが、その時、貴重な情報が知人の口からワイフに語られた。それはその東電向け原子燃料を製造する会社に勤めるその知人の息子さんの話である。
また聞きの、また聞きになるが、それは「政府の発表は嘘ばかりだ」というものだ。その疑いは当初から持っていた。だが、原発に関しては、30年以上前の古い経験しか持たぬ筆者が、政府の発表について疑義を述べるのは不見識だと思っていたので、これまではそれを避けてきた。だが、福島原発の事態の推移を見ると、政府発表が嘘の上塗りで、そしてそれが、今、破綻したことがよく分かる。
政治が、政府がやるべきことは、国民の安全を確保し、生活を守ることだ。原発の事故状況や対策を発表するのは東電の仕事。東電の計画停電は、その名に値しない単なる輪番停電である。計画停電だと言うからには、国民の生活を守る最低限の電力を優先的に確保する。そういう視点から行うべきだろう。東北電力の計画停電は、被災地や病院など、絶対に電気が必要な場所での停電は予定されていない。
処が、首相が計画停電でしたことは、それを発表するパフォーマンスだけであった。その計画の理念、方針そして内容などについては、全く見向きもしなかったようだ。そして、今、福島原発が史上最悪の状況に面しているにも拘わらず、東電本社で一致協力して被害を食い止めようとは言わず、「一体どうなっているんだ!」と怒鳴るだけだと報道されている。何がリーダーシップだ。
原稿の締め切り時間も迫っているので、今日は、取り急ぎここまでとする。本稿の趣旨は「政府の発表は嘘ばかりだ」という、また聞きのまた聞きだが、原子力関係者の真実の声を伝えることにある。
http://www.olive-x.com/news_30/newsdisp.php?n=105277
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