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先日の投稿記事、
■官房長官「福島原発で爆発的事象あった」 年間の限度相当の放射線量(産経)/おかしいぞ!!
に引きつづいて、原発事故のニュースを追いかけてみます。
おかしい。どうにも政府の対応はおかしいのです。
地震の以前から、日本の原発には、さまざまな問題が指摘されてきました。しかし以下の参考ニュースからもわかるように、原発の問題というより運営する企業側の管理ミス、努力不足が原因として扱われがちでした。 東京電力などは発電にかかわる独占企業体であり、この意味でも、企業側の管理ミスや努力不足には納得できるものがありました。ところが地震以後、ほんとうに原発の問題は独占企業体の管理や努力が原因なのかと、疑問が浮上してきます。
※参考:柏崎刈羽原発:6号機、社内基準上回る放射能 ポンプ室の床から /新潟(毎日2月22日)
※参考:原発検査漏れ:東電に注意処分 保安院(毎日3月2日)
まず東北地方を襲ったM9.0(東日本巨大地震の規模、M9.0に上方修正)の地震発生は11日(金)午後2時46分('11.3.11)ごろ、また原発の異常が報告されたのも11日(金)午後('11.3.11)。「東日本大震災」と命名された凶悪な地震と、今回の原発事故との直接的な関係は疑いえません。
※参考:福島第1原発の1、2号機が運転停止(読売)
※参考:原発停止は11基、大きなトラブル報告なし(読売)
東電側の否定にもかかわらず、福島県災害対策本部は、「東日本大震災」による「放射能漏れの恐れ」を指摘しました。ところが報告を受けた政府は、なんと11日夜になって、やっと原子力緊急事態を宣言し、半径3km以内の住民に「避難」を指示したのです。
※参考:女川原発で火災 福島なども自動停止(毎日)
※参考:福島第一原発で冷却トラブル、緊急事態宣言(読売)
「避難地域にまだ住民が残っているとしても、蒸気の放出にともなう健康への影響は少ない」(参考ニュース)とは皮肉ですね。「少ない」ではなく、「あってはならない」ことなのに、ちょっと表現が奇妙です。
その直後の12日未明、1号機の原子炉の圧力が上昇して設計値を上回り、東電は圧力を外部に逃がす方針を発表、その際、「微量」の放射性物質が外部に放散される可能性に初めて言及しました。
しかし、東電の方針にもとづく処置により、福島第一原発(福島県大熊町、双葉町)の正門前で放射線量が通常時の約8倍に達することがわかり、さすがの菅政権も慌て始めたのでしょう、12日午前5時44分、住民の避難範囲をそれまでの半径3kmから10kmに広げたのです。
※参考:原発避難指示 半径10キロに拡大(NHK)
※参考:福島第一原発、中央制御室で1千倍の放射線量(読売)
11日夜に福島県災害対策本部が地震による「放射能漏れの恐れ」を指摘していたにもかかわらず、この菅政権の腰の重さ、対策の鈍さはなんなのでしょう。半日以上も、住民を危険範囲に放置していました。その意味は、はやばやと緊急事態を宣言し、付近の住民に避難を指示していたらと考えれば、おのずと明らかになると思われます。菅政権は、東電側に擦り寄るあまり、国民の利益のみか生命さえも無視同然の姿勢で事態にのぞんでいるのです。政治献金を仲立ちにした利権関係でも絡んでいるのでしょうか。もともと金、金ばかり。民主主義や外交的自立の問題などには見向きもしない汚い政権ですから、あるいは。
この対策の遅れによって、すでに原発の爆発前に住民の被爆が明らかになっています。それとも菅は、避難の指示に迅速に従わなかったからだと強弁し、住民側に非があるとでも言い逃れするつもりでしょうか。
地方自治体や自衛隊の努力によって、第1原発の半径3km以内に住む住民約3千人の避難がやっと完了したのは、12日午前6時7分。12日午前8時前、第一原発の正門付近で73倍の放射線が観測されています。
※参考:福島第1原発・正門付近の放射線量、午前8時前に73倍に激増(産経)
※「どこへ逃げたら」原発被曝、住民不安極限に(読売)
国難とはいっても、消防署員や自衛隊員を自社の社員みたいに扱う東電の態度が気になります。この間、国民への謝罪は一言も公表されていません。そんな東電に惜しげもなく税金をつぎ込む政府は、東電にたいして謝罪を求める姿勢を一度も示していません。急を要する困窮者の救済にも同じことをしてきたでしょうか。それとも、救済を求める困窮者の存在は国難ではない?
ですが東電と一緒になって、菅や枝野がいくら実態を隠蔽しようと対策を遅らせても、出来事の連鎖は止まらないのです。12日午前、第1原発1号機がメルトダウン(炉心溶融)して放射能の拡散が始まり、ついに12日午後3時29分、第1原発1号機が爆発したのです。
※参考:福島第一原発 爆発の瞬間(YouTube)
※参考:原子炉水位が一時低下=燃料棒一部損傷の恐れも―福島第1原発・東電(時事)
※参考国内初「炉心溶融」か セシウムを検出 福島原発(毎日)
※参考:福島原発で発生か 「炉心溶融」「セシウム137」とは(毎日)
諸外国も、原発の爆発を深刻に受け止めているようです。
※参考:IAEA事務局長 懸念を表明(NHK)
※参考:沸騰水型原子炉専門家を派遣=福島原発事故に強い危機感−米(時事)
菅政権は、東電と利害の手を切って国民の立場を回復させ、包み隠さない情報公開と迅速な対応を選択するべきです。
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