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法案の年度内成立困難で政権行き詰まる どうなる赤字公債発行、子ども手当・・・[予算関連] {毎日フォーラム〜毎日新聞社 現代ビジネス [講談社]}
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/2232
2011年度予算関連法案のうち、赤字国債発行のための特例公債法案、子ども手当法案など主要法案の年度内成立が困難な情勢となった。民主党執行部が期待をつないでいた社民党が特例公債法案などへの反対を正式決定。衆院での再可決に必要な3分の2議席の確保の見通しが立たなくなった。早期の菅直人首相の退陣や解散・総選挙の可能性が高まっている。
92兆4千億円の11年度予算案は民主党が過半数を占める衆院で可決されれば、自民党や公明党などの野党が過半数の参院で否決されても、30日たてば自然成立する。しかし、衆院の議決が優先しない予算関連法案を成立させるには、ねじれ状態の下では参院で否決された場合、衆院で3分の2の議席を確保して再可決するしかなかった。
2月15日に衆院で審議が始まった予算関連法案は
1.税制改正法案
2.特例公債法案
3.子ども手当法案
4.関税定率法等改正案
5.地方交付税法等改正案
---の5本。このうち、牛肉やチーズなどの輸入品にかかる関税の軽減措置を延長する 4 と、地方自治体に17兆円の地方交付税を分配する 5 については公明・社民の賛成が得られ可決成立する見通しだ。
しかし、法人税率の5%引き下げ、給与所得控除の縮小を柱とする税制改正法案については、自民党が「5%の法人税率引き下げでは効果が薄い。実効税率を20%台まで大幅に引き下げるべきだ」と反対を決めた一方、社民党は「財界寄りの政策」として反対する方針。
さらに歳入の4割強を占める国債発行を可能にする特例公債法案については「予算案と表裏一体の法案」として、公明・民社両党も反対の意向を固めている。子ども手当法案についても「民主党マニフェストの中核となる政策」として、民主党が期待を寄せていた公明党も反対の立場を鮮明にしている。
公明・社民両党が一気に予算関連法案への反対のスタンスを取った背景には、民主党内の小沢一郎元代表に近い比例代表選出の16人が2月17日に会派離脱を表明、予算関連法案への反対をちらつかせる戦法に出たことが大きい。衆院で6議席を持ち、民主党執行部から秋波を送られていた社民党。民主・国民新党所属議員に加え与党系無所属議員と社民党の6人を加えれば、衆院(定数480、欠員2)での再可決に必要な318議席に手が届く計算だったが、与党内の16人の造反により「我々はピエロにはなりたくない。足下がぐらついている民主党と協議はできない」(社民党幹部)との思いが強まったのだ。
では、予算関連法案が成立しない場合どのような事態が発生するのだろうか。特例公債法案は来年度の予算のうち40・7兆円の財源を賄う。今年度内に成立しなかった場合、毎月国庫に入ってくる税収や3カ月間の短期資金を確保するため20兆円の発行枠がある政府短期証券の発行により年度当初から行政が滞る事態を回避することになるが、6月22日までの通常国会期間内に成立しない場合は、年度途中の夏ごろに国の予算が「資金切れ」となり、我が国の信用が失墜し国債が売られ、市場が混乱する心配がある。
子ども手当法案は、現在中学生まで月額1万3000円支給している手当を、3歳未満には月額2万円を支給する内容。時限法律の効力は3月末で切れるため、法律上は4月以降は自公政権時代の児童手当が復活することになる。児童手当は3歳未満と第3子以降は月額1万円、3歳から小学生までは5000円と子ども手当より支給額が少なく、中学生は支給対象から外れる。また児童手当には所得制限があるため自治体のシステム変更の必要があり、現場の混乱も懸念される。
税制改正法案が成立しないと企業活動への影響は大きい。とりわけ国際競争力の点から財界などが期待していた法人税の実効税率の5%引き下げが実現できなくなり、米国も法人税の引き下げを表明する中で、日本だけが40%超の高い税率で取り残されることになる。法人税の引き下げを強く求めていた日本経団連の米倉弘昌会長は21日の会見で「予算成立を優先すべきで、(政局優先の与野党とも)給料泥棒だ」と苦言を呈したが、それも無理からぬところだ。
このように与野党の妥協が困難な情勢下で、菅首相の政権運営は厳しさを増している。毎日新聞が2月19、20の両日実施した世論調査でも内閣支持率は19%と初めて20%を割った。与党内でも菅首相の退陣と引き換えに予算関連法案を成立させる構想が公然と語られる一方で、公明党の山口那津男代表は「首相退陣と引き替えの予算関連法案成立はあり得ない」と言明している。
民主党の手詰まり感は一段と増し、解散・総選挙含みの年度末を迎えている。
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