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前原外相が辞任した。朝日の報道ぶりはこうである。まず一面は「天声人語」前半は焼肉やの女主人とのおなみだ頂戴的お話、後半は、叩かれる前にもやめたともいわれ、泥舟から逃げたとの憶測もとかわり、なぜか「総理をころころと代えるのはよくないという、ありがたい民意に菅さんは支えられてきた」となって、がんばれるかどうかという結びの文へとつなぐ。
二面は「菅政権なお火種」と関連記事。三面は二つの社説も残りの紙面も前原一色。社説は残念だ残念だといっているだけと読める。四面は全面広告。ゴメンには前原関連記事が三つ。「声」欄には、「前原外相辞任割り切れない」という49歳の大学職員の投書。あっと驚くのは、15面。ほとんど全面を使って、「本紙コラムニスト」若宮啓文と米国際問題研究所日本部長マイケル・グリーンと米外交問題評議会上級研究員シーラ・スミスとの鼎談。題して「日本政治 知日派の嘆き」。中見出しに大きく、「まだ転換期、政界再編しかない」「前原外相の辞めさせ方悲しい」「日本へのいらだちと期待、わかる」とある。
なぜこれだけの紙面を使って前原外相を惜しむのか。外相辞任が大問題にせよ、騒ぎすぎである。特に15面は必要ない。それでも大騒ぎする答えは、これも15面にある。
若宮「ブッシュ政権で働いたグリーンさんと、オバマ政権に近いスミスさん、突然の前原外相の辞任をどう受け止めましたか。」
グリーン「彼ほど米国に多くのバイプがあり、政策もわかりやすいと評価されていた民主党議員はいないから、みんながっかりしてますよ。オバマ大統領も同年代で気が会い、とてもかっていたと聞きました。」
スミス「同感ですね。外交的に痛いのはもちろん、これからを担う指導者をこういうふうに辞めさせるのは日本のために悲しい。」
以下読んでいくと要するにアメリカの期待する外交に忠実だった前原外相が辞任したことが残念だということだ。あれこれの政策を挙げながら詳細に論じている。こんな言葉もある。
スミス「根本的な国防、外交政策や国家戦略をどうつくるかは、民主党だけの仕事じゃない。自民党も協力して戦略的な日本をつくれないと、本当に日本が損をする。前原さんなどは、外交・安保で自民党が一緒に仕事しやすい人だったはずなのに。」
グリーン「防衛計画の大綱を考え直したり、TPPに積極的になったり、戦略的に意味のあることに民主党が取り組んでいることはいいことだ、前原さんの辞任でTPPの行方は心配ですが。」
これは自民党と一緒にアメリカの要求に沿った防衛計画、外交、TPPをやるのに最適の人物だったという評価である。再度いうが、アメリカに忠実な前原氏を失って惜しいということである。この欄全体を貫く基調だが、よくもこれだけ露骨にいえたものだ。
前原氏は、尖閣問題から始まって、TPPにいたるまで、あれこれの外交で失策を重ね、アメリカ追随を忠実に果たして来た。アメリカ側からすれば、その人物が外相を辞任することは惜しいことには違いないだろう。だが、私たちにとってはどうか。このような人物が外相を務め、やがて首相を狙うなど期待しない。外相が辞任するということは、それは大きな問題ではあろう。だが、朝日の報道ぶりには、社をあげてのアメリカ追随がはっきりとみえる。
http://plaza.rakuten.co.jp/mz5na/diary/
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