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前原誠司外相が辞任した。当然のことである。捜査当局は政治資金規正法違反容疑で適正な捜査を行う必要がある。
総務省田口政治部長は「故意に違法献金を受けたのでなければ罰則は科せられない」と発言し、前原氏は「献金を受けた認識はなかった」と「故意でない」との逃げ道を探ったが、この論理は通用しない。
また、前原氏の献金疑惑はこれだけにとどまらず、不透明な献金について、政治資金収支報告書にうその記載をしたとの疑いも浮上している。問題が広がることを恐れて辞任の道を選ばざるを得なかったのが真相であろう。
背景には、副島隆彦氏が指摘されているように、米国が前原氏を切ったとの事情があるとも思われる。
総務省田口政治部長は「故意に献金を受けたのでなければ罰則を科せられない」と発言したが、きわめて恣意的な答弁であると言わざるを得ない。
「故意」であるかどうかは、すべての罰則のある規程に共通する要件であり、法律の内容を問われて、あえて「故意」を強調して答弁することは不当である。
法律違反を問われて、「認識がなかった」と答えればすべて無罪放免にされるのであれば、法律も罰則も意味を失うからである。
外国人からの献金を受けることが法律で禁止されているなら、このことは金額の問題ではない。小さな金額は合法で大きな金額は違法ということで定めがあるわけではない。
枝野幸男官房長官は、前原氏の辞任に関して、「クリーンな政治実現に向けて先頭に立って行動してきた前原氏らしい責任の示し方」であると、前原氏の辞任を賞賛する発言を示したが、このような頓珍漢な発言を示す人物が官房長官の職にあることは国民にとっての大きな不幸である。
前原氏は「政治とカネ」の問題で、法律の規定に違反したことで責任を問われているのである。そのことに関して、枝野氏が前原氏を賞賛するというのはいかなる根拠に基づくのか。
「政治とカネ」の問題を糺す急先鋒であった前原前外相が、自ら「政治とカネ」の問題で職を辞さねばならなくなったことを大変遺憾に思うとともに、同じ政権の閣僚として国民に対して深くお詫びを申し上げたい」
と発言するのが当然の対応ではないのか。
前原氏の最大の誤りは、同じ民主党の小沢一郎氏に対する不当で卑劣な検察からの攻撃に際して、結束して小沢氏を守る行動を示さず、逆に小沢一郎氏を攻撃したことにある。
本ブログでは、前原氏の不当な行動に強い警告を発してきた。
2010年2月24日付記事
「悪徳ペンタゴンと同座標に立つ民主党反党分子」
2010年3月9日付記事
「辞任が必要なのは小沢一郎氏でなく前原誠司氏」
こうした人の道に外れた行動を取ったことが、まわり回って自分に跳ね返ってきたのである。
「天に唾して己が面にかかる」
とは、このことを言う。
いよいよ、菅政権は末期に近付いている。迫り来る総選挙に向けて、主権者国民は準備を急がねばならない。
民主党は「正統民主」=「減税民主」と「連赤民主」=「増税民主」とに二分される。「増税民主」は自民党、公明党と連携して「増税日本連合」を形成することになる。「増税日本連合」は対米隷属勢力のアライアンスでもある。
これに対抗するのが主権者国民勢力であり、「減税民主」と「減税日本」、国民新党、社会民主党が連携して「減税日本連合」を形成する。
「増税の前にやることがある!!」がその基本理念だ。この「減税日本連合」は米国に隷属する日本政治を刷新し、真の日本独立を目指す勢力になる。
名古屋市議選がその前哨戦になる。民主党所属議員の多数が「正統民主」=「減税民主」所属を明確にし始めることになると思われる。
主権者国民は悪徳ペンタゴンとの総力戦に備えなければならない。
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