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外相擁護か辞任か、揺れる民主=自民「二の矢、三の矢放つ」
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2011030500334
前原誠司外相が在日外国人から政治献金を受け取っていた問題で、民主党内には外相擁護論と辞任論が交錯している。「ポスト菅」の有力候補と目される前原氏の辞任を迫る野党に対し、民主党執行部は擁護論を展開。これに対し、小沢一郎元代表を支持する議員だけでなく、前原氏に近い議員からも辞任はやむを得ないとの声が出始めた。
「金額も限られている。事務的なミスを大きく取り上げ、いちいち大臣が辞めないといけないと結び付けるのは適切なのか」。岡田克也幹事長は5日午前のテレビ番組でこう述べ、辞任は不要との見解を強調した。石井一選対委員長も同日午後、党本部で記者団に「責任を取らなければいけないほどの問題でない。(辞任には)発展しない」と述べ、前原氏を擁護した。
ただ、執行部も一枚岩ではない。民主党幹部の一人は「献金をもらっていたが、知らなかったというのは、母親からの献金を知らなかったという鳩山由紀夫前首相と同じだ。なかなか通用しない」と述べ、前原氏をかばうにも限界があるとの認識を示した。
前原氏は報道各社の世論調査で「次の首相にふさわしい人」の最上位にランクされるなど、一定の人気を誇る。これまで民主党内の一部には「菅首相退陣後は前原氏で選挙に臨める」との期待感があり、自民党サイドには前原政権誕生を警戒する向きもあった。
しかし、今回の不祥事により、前原氏が次期首相候補となることは困難な状況となり、自民党は「二の矢、三の矢を放つ」(参院幹部)として、この機を逃さず、同氏を徹底追及する方針。外相に近い民主党の中堅議員は「政権としては簡単に辞めさせるわけにはいかないが、前原氏の将来を考えると、ここは早めに辞任する手もある」と語る。
「すぐに辞めるのが本人にとって一番いい。首相は『ポスト菅』最右翼の前原氏をずたずたに傷つける魂胆ではないか」(みんなの党幹部)との声があるように、前原氏の失墜が、政権維持を目指す首相にとってはプラスとの見方もある。
(2011/03/05-20:27)
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