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http://www.asahi.com/politics/update/0303/TKY201103030517.html
菅直人首相が夜の会食場所として、最近、都内の高級料理店を利用することが目立っている。政治家との会合に伸子夫人が同席するケースも少なくない。
首相はこれまで、ことあるごとに「私はサラリーマン家庭に生まれた普通の庶民」とアピールしてきた。ただ、朝日新聞の首相動静を確認すると、首相は年明け以降、3月2日までに計26回の夜会合があった。そのほとんどが、都心の高級ホテルにある料理店や料亭だ。
枝野幸男官房長官は3日午前の記者会見で、首相の会食費用の負担先を問われると「改めて確認して報告しますが、基本的には公費ではない」と説明。夕方の会見で「確認したところ、公費は支出されていなかった」と語った。枝野氏が言う「公費」とは、首相官邸の予算支出ではなく、首相の「ポケットマネー」から賄っているという意味合いのようだ。
高級店での会合が多くなることについて、官邸スタッフは「警備上の理由」をあげる。首相の外出には数多くのSPが張りつく。客層の限られる高級店であれば警備がしやすいというわけだ。
歴代首相の夜の会食をめぐっては、自民党の小泉純一郎元首相が在任当時に記者団から「支払いは官房機密費から出しているのか」と問われて「いや、関係ありません。公私の別ははっきりしないとね」と返答。麻生太郎元首相も在任中に高級ホテルのバーを時々訪れることを批判されるなど、自民党政権時代から首相の高級店利用には疑問が持たれてきた。
自民党政権当時と比べれば菅首相は、まだ控えめと言えそうだが、「自民党の首相とそう変わらないのではないか」との見方もある。
また、会合には、首相の「指南役」ともいわれる伸子夫人も政治家らに交じって頻繁に登場。首相と寺田学、加藤公一両首相補佐官ら側近議員との会食のほか、五十嵐敬喜・法政大教授ら首相ブレーンを招く際にも席につく。最近では1日夜、東京・赤坂の料亭「口悦」で首相が馬淵澄夫・党広報委員長らと会食した際も同席した。
長年「料亭政治」を批判されてきた自民党のある幹部は「夫婦水入らずで料亭で食事するというならまだしも、首相が政治家と会食する席にどういう身分で奥さんが同席するのか。歴代首相でも初めてではないか」と話す。
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