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[小沢元秘書裁判]法廷でバクロされた前田元検事の酔っ払い事件と奇行
(日刊ゲンダイ2011/3/2):「日々坦々」の資料ブログ
http://ameblo.jp/asuma-ken/entry-10818191635.html
やっぱり、とんでもない奇人変人だった
きのう(1日)東京地裁で小沢一郎元秘書の大久保隆規(49)の被告人質問が行われた。大久保元秘書は今回の事件のキーマン。陸山会の会計責任者であり、水谷建設からのヤミ献金事件の首謀者と報じられてきた。しかし、明らかになったのは特捜検事のあまりにズサンな取り調べ。法廷内は一時爆笑に包まれるほどだった。
◆大阪特捜部から応援、「司馬遼太郎」気取り
陸山会事件で大久保を取り調べたのは、大阪地検特捜部の証拠改ざん事件で起訴された元検事の前田恒彦(43)だ。西松事件に続き、再び大久保を逮捕した6日後の昨年1月21日から応援に駆り出され、15日間にわたって取り調べを任された。
「前田検事にやられた。ダマされたと思う」
大久保は弁護側の主尋問にこう怒りをあらわにすると、次々と前田のズルイ手口と奇行を暴いていった。
「石川さんは認めているよ。アナタが“受けて”あげないと、石川さんはキツイんじゃない」
前田検事から、石川知裕議員が「完落ちした」と伝えられた大久保は、自分も調書のサインに応じてしまった。しかし、この時点で石川の完落ち調書は作成されていなかった。完全なダマシ討ちだ。
さらに大久保が「ビックリした」と証言したのは、前田の調書の作成術だ。事務官を退出させた上で、ロクに質問もせずに手元の資料などを見ながら黙々とパソコンで勝手に調書を書き上げてしまう。あの巨体に似合わず、愛用のノートPCはB5判ほどのミニサイズ。身を縮めながら、「いま作家の時間だから」「司馬遼太郎みたいだよね」と、笑えない冗談まで口にしたという。
一心不乱にキーボードを打っていると、興に乗ったのか、唐突に大久保を指さし、「ここで大久保さん登場!」「ハイ! この発言はアナタ、言ってますよ!」と奇声を発する。
こうした前田の驚愕の振る舞いを大久保が法廷で再現。身ぶり手ぶりを交えたリアルな形態模写に、法廷が笑いに包まれたのだ。
検察側は「改ざん検事」の存在を法廷に持ち出されることを極端に恐れている。「前田検事の取り調べの任意性は争点じゃないぞ」と異議を申し入れたが、あえなく裁判長は却下。続く大久保のバクロはさらにすごい内容になった。「衝撃的過ぎて、怖くなった」という10年1月下旬の“事件”である。
普段なら午前10時には取調室に呼ばれるが、この日はなかなか声が掛からない。1時間ほど待って、ようやく呼び出されて取調室に入ると、顔は真っ赤で目の赤い前田が待っていた。
「大阪から一緒に応援に来た後輩と朝5時まで飲んじゃって……」
酒の臭いをプンプンさせながら、大久保に「アナタの子供も“犯罪者の息子”と呼ばれ、結婚もできないかもしれないな」と詰め寄る。
◆こんな男の「作文」で小沢は強制起訴された…
当日の悔しさを思い出し感極まりながらも、大久保は前田のこんな意味深なセリフを再現してみせた。
「オレもいろいろなことをしてきました。やっちゃいけないことにも手を出しました。今回の取り調べを最後に検事を辞めようと思っています」
この時期、前田は大阪の同僚に電話でフロッピー改ざんを打ち明けていた。実際に前田は自ら秋霜烈日のバッジを外すことなく、郵便不正事件のフロッピー改ざんで石もて追われるように検察組織を去った。こんなロクでなしで奇行奇声の酔っぱらい検事の作文調書が、陸山会事件の検察シナリオになり、小沢元代表が検察審査会で強制起訴される判断材料に使われたのだ。
検察審の「市民11人」メンバーも元秘書の裁判を傍聴し、自らの不明を恥じたらどうだ。大新聞は都合が悪いから、陸山会事件の裁判を詳報しないが、とにかく何から何までデタラメすぎる。
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