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私たち日本人が必ず読まねばならない書、必読の書が出版された。
カレル・ヴァン・ウォルフレン著
『誰が小沢一郎を殺すのか?』
(角川書店、井上実訳)
である。
誰が小沢一郎を殺すのか? 画策者なき陰謀
著者:カレル・ヴァン・ウォルフレン
販売元:角川書店(角川グループパブリッシング)
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私は昨年12月に
『日本の独立−主権者国民と「米・官・業・政・電」利権複合体の死闘』
(飛鳥新社)
を上梓したが、極めて類似した問題意識の下に執筆された書き下ろし新刊である。
日本の独立
著者:植草一秀
販売元:飛鳥新社
Amazon.co.jpで詳細を確認する
ウォルフレン氏は「人物破壊」という言葉を使う。欧米ではよく使われる表現だという。
「標的とする人物を実際に殺さないまでも、その世間での評判や人物像を破壊しようとする行為」
のことである。
私も、その標的とされた一人として、「人物破壊」を、自らの過酷な体験を通して理解できる。
ウォルフレン氏は、政治生命を抹殺するために用いられた手法が「スキャンダル」であり、「スキャンダル」を成功させるためには検察と新聞の協力が不可欠であると指摘する。
そして、
「小沢氏の人物破壊キャンペーンに関する限り、これは世界のあらゆる国々の政治世界でも目にすることのない、きわめて異質なものだと結論せざるを得ないと指摘する。きわめて異質だとする焦点は、このキャンペーンが実に長期にわたって続けられていることにある」
とする。
「世界のどこを見回しても、ひとりの人間の世評を貶めようとするキャンペーンが、これほど長期にわたって延々と繰り広げられてきた例はほかにない」
と指摘する。
小沢氏に対する「人物破壊」キャンペーンは1993年の政変以降、20年近くにわたって展開されてきた。その理由は、小沢氏が実際に何をしたかとはまったく関係がなく、彼と言う存在が体制側にとって最大の脅威であること、それこそが理由なのだとウォルフレン氏は指摘する。
私は、『日本の独立』を、ウォルフレン氏とはまったく独立に、そして一切の接触なく執筆した。しかし、基本的判断、歴史的な経緯の分析などに無数の共通点があることに驚きを禁じ得ない。
私は本ブログ2008年5月29日付記事に
「自民党が恐れる最大の存在は小沢一郎民主党代表である」
と題する記事を掲載した。
利権複合体=悪徳ペンタゴンは小沢一郎氏を最大の脅威として、激しい「人物破壊」攻撃を浴びせ続けているのだ。併せて記述するのはおこがましいが、私が執拗な攻撃を受け続けてきているのも、同様に、悪徳ペンタゴンにとっての脅威、障害物と位置付けられてきたからだと認識する。
ウォルフレン氏は小沢一郎氏に対する不正な「人物破壊」キャンペーンについて、
@日本を超法規措置によって支配する官僚機構からの視点、
Aとりわけ、日本の政治システムのなかで特異な地位を占めている検察制度の特異性とその行動規範、
B「検察」とともに「人物破壊」を実行する実働部隊の一翼を担う「メディア」=「マスゴミ」の行動様式、
C日本を支配し続け、今後も日本支配を続けようとする米国からの視点、
から、説得力のある分かり易い主張を展開する。
官僚機構・大資本・利権政治屋・マスゴミの四者を支配する、米国を頂点とするピラミッド構造。
これが米官業政電の利権複合体、悪徳ペンタゴンの立体構造である。
ウォルフレン氏はそのなかの、米国、官僚機構、マスゴミに焦点を当てる。官僚機構のなかでは、検察の特異性について欧米との比較の上に、日本の現実の異常さを際立たせる。
(その2)に続く
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